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イケアのオフィスに見るニューノーマル時代における新ワークスペースのあり方(1/3 ページ)

» 2021年11月05日 16時30分 公開
[今藤弘一ITmedia]

 ようやく緊急事態宣言も明け、飲食店も通常の営業に戻るなど、徐々にコロナ禍以前の生活に戻りつつあるが、ソーシャルディスタンスを取って三密を避けることなど、従来とは違う様式での生活に変化しているのが現状だ。

 それは普段の生活だけでなくオフィスも同様で、固定席を設けるのではなく、フリーアドレス制にして、従業員の数よりも少なくデスクを配置するなど、在宅ワークとのハイブリッドで仕事をする形も多くの企業で進められている。

 スウェーデンのホームファニッシングカンパニー「イケア」の日本法人イケア・ジャパンも、コロナ禍に合わせて千葉県南船橋にあるオフィスを改装した。今回はそのオフィスを見ることができたので、紹介していきたい。

イケア・ジャパン 千葉県船橋市の南船橋駅近くにあるイケア・ジャパン本社社内

テレワークで浮き彫りになったコミュニケーション不足

 同社は10月5日〜10月7日に、全国の会社員600人に「オフィスでの働き方について」Webアンケート調査を実施したところ、テレワークのメリットを感じると答えた人が89.8%いたという。

 しかし、デメリットを感じる人も84.5%と高く、メリットとデメリットを合わせて感じているのが現状のようだ。メリットについては通勤や移動にかかる時間が削減されると答えている他(64.8%)、デメリットについては仕事のオン/オフの切り替えがしづらい(34.7%)という回答だった。

イケア・ジャパン 同社が行ったアンケート結果から、テレワークにメリットを感じている人の割合。調査対象は、週1日以上テレワークを実施している中小大企業社員の600人だ
イケア・ジャパン メリットを感じている内容。やはり通勤時間に関する内容がトップを占める

 コロナ収束後に出社をしたいか尋ねたところ、出社したいと答えた人が全体の78.2%に上った。理由は同僚とコミュニケーションを取りたい、雑談などで出社したいというものだったという。

 筆者は1年ほど前、コロナ禍の最中にとある企業を取材したこともあるのだが、その企業はテレワークでは十分なコミュニケーションが取れない、ということで全員出社に決めたという話をしていた。出社させるのか、させないのかは企業としては頭の痛い問題だと思う。

イケア・ジャパン デメリットを感じている割合とその理由。メリットとともにデメリットの割合も多い
イケア・ジャパン コロナ収束後に出社したいと答えた割合とその理由

 中でも、コミュニケーションスペースが欲しいと答えていた割合は66.3%で、カジュアルな交流を求めている人が26.7%、リラックスしてコミュニケーションが取れるオシャレなスペースが欲しいという人が26.2%という結果になった。仕事だけでなく、息抜きも含めてリラックスしつつ仕事をしたいという人も多いのだろう。

イケア・ジャパン コミュニケーションのスペースを欲しいと思う人の割合
イケア・ジャパン 気軽にちょっとした雑談をしたいという要望が多いのが分かる

 続いて、イケア・ジャパンの新オフィスを見ていこう。

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