コラム
» 2021年12月14日 23時00分 公開

NVIDIAがゲームにおける“遅延の少なさ”の重要性を説くイベントを開催 実際にプレイしてグラフィックスカードを当てよう!(1/2 ページ)

NVIDIAが、同社の低遅延技術「NVIDIA Reflex」をアピールするオンラインイベントを開催する。参加者の中から抽選で2人に日本未発売の「GeForece RTX 3080 Ti Founders Edition」がプレゼントされる……のだが、そもそもなぜ“低遅延”を強くアピールするのだろうか?

[西川善司,ITmedia]

 NVIDIAは12月22日10時(日本時間)まで、PCゲーミングにおける遅延低減の重要性を理解してもらうことを目的としたオンラインイベント「NVIDIA システム遅延チャレンジ(System Latency Challenge)」を開催する。The Metaのエイム(射的)トレーナーゲーム「KovaaK's 2.0」のスコアをTwitterに添付してツイートすると、抽選で「NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」(日本未発売)が当たるチャンスもある。

 この記事では、イベントの概要を紹介した上で、イベントの主役である遅延軽減技術「NVIDIA Reflex」について改めて解説する。

NVIDIA システム遅延チャレンジ NVIDIAが複数の国/地域で開催する「NVIDIA システム遅延チャレンジ」(画像には日本では対象外となるプレゼント製品が含まれています)

イベントの概要

 このイベントは、一人称シューティング(FPS)ゲームの訓練ソフトとして有名なKovaaK's 2.0の無料提供キャンペーン(12月14日23時から1週間の予定)と連動して行われる。

 KovaaK's 2.0の最新版には、このイベント専用のゲームモード「Latency Flicking」と「Latency Frenzy」が搭載されている。いずれもランダムに出現するボールを落とすシンプルなゲームで、Latency Flickingはボールが1つずつ出現し、Latency Frenzyは撃ち落としても撃ち落としても画面内に常時ボールが3つあり続けるようになっている。

 いずれのゲームも、意図的に「25ミリ秒」「55ミリ秒」「85ミリ秒」の遅延が与えられる。全ての遅延値におけるプレイ結果がトータルスコアとなり、その結果がサーバで集計される。基本的に、FPSゲームは遅延が大きくなるとスコアが下がる傾向にある。要するに遅延値の大きいゲームモードは高難易度ということになるようだ。

 Latency FlickingとLatency Frenzyをプレイするには、KovaaK's 2.0を最新版とした上で、起動後のトップ画面で「NVIDIA EXPERIMENTS」をクリックすればよい。

ゲーム画面 一人称シューティングゲームの定番訓練ソフトである「Kovaak's 2.0」がイベントの舞台となる
画面 KovaaK's 2.0の最新版では、トップ画面に「NVIDIA EXPERIMENTS」というボタンが現われる。これをクリックすると、イベントで用いるゲームにアクセスできる
NVIDIA Experimentsに実装されるゲームのデモンストレーション。前半がLatency Flickingで、後半がLatency Frenzyである(提供:NVIDIA)

 イベント期間中に「#フレームがゲームを制する」というハッシュタグとプレイ結果(スコア表示)のスクリーンショットを添えてTwitterに投稿すると、抽選で2人にGeForce RTX 3080 Ti Founders Editionが贈呈される。当選通知はNVIDIAの公式Twitterアカウントからのダイレクトメールで行われるため、当選通知を行うタイミング(2022年1月中)までに同アカウントをフォローしておくことをお勧めする。

 2つのゲームは、どちらも1プレイが約3分程度である。それほど時間を浪費するわけではないので、軽い気持ちで挑戦してみるとよいだろう。

GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition プレゼントされる「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」は、日本未発売のグラフィックスカードである

スコアの集計対象は「NVIDIA Reflex」対応GPU

 KovaaK's 2.0のLatency FlickingとLatency Frenzyは、NVIDIAの遅延抑制技術「NVIDIA Reflex」を“体感”できるデモンストレーションプログラムでもある。他社製GPU(Radeonシリーズなど)や「GeForce GTX 900シリーズ」よりも古いNVIDIA製GPUを搭載するPCでもプレイは可能だがスコアの集計対象とはならない。

 先述の通り、Latency FlickingとLatency Frenzyには意図的な遅延が盛り込まれる。この遅延はNVIDIA Reflexの機能を使って生成されるため、「他社製GPUでは正確なゲーム展開を提供できない」(NVIDIA担当者)。事実上“正しい”スコアを計測できないので、集計の対象から外れてしまうのだ。

ゲームのプレイでは「プレイ操作遅延」も重要

 ゲームのプレイにおいて、CPUやGPUがもたらす「フレームレートの高さ」やディスプレイにおける「リフレッシュレートの高さ」「ピクセル(画素)の応答速度」が重要だということの認知は進んできた。NVIDIAは、これらに加えてプレイヤーの操作が映像に反映されるまでの「プレイ操作遅延」も非常に重要であるとアピールすべく今回のイベントを考案したようだ。

 ジョセフ・エスピュット氏を中心とするNVIDIAの研究グループは、さまざまなリフレッシュレートにおいて人為的なプレイ操作遅延を与えてトッププレイヤーの射撃正確性を検証した。その結果、「プレイ操作遅延をそのままにしてリフレッシュレートを向上する」よりも、「同じリフレッシュレートでもプレイ操作に対する遅延を短くする」方がプレイ成績が良い傾向にあったという。

 この検証結果は「Latency of 30 ms Benefits First Person Targeting Tasks More Than Refresh Rate Above 60 Hz」(FPSゲームの“狙い打ち”では「30ミリ秒に低減された遅延」は「60Hz以上のリフレッシュレート」よりも効果が大きい)という論文としてまとめられ、2019年の「SIGGRAPH Asia 2019」で披露された。そして、この論文を根拠としてNVIDIA Reflexの開発が決まったとのことだ。

 一般的なプレーヤーでも、トッププレーヤーと同じ傾向となるのかどうか――今回のイベントには、その実証データを収集する意味合いもあるようだ。

論文 NVIDIA Reflexの開発のきっかけとなった論文「Latency of 30 ms Benefits First Person Targeting Tasks More Than Refresh Rate Above 60 Hz」。一定以上のリフレッシュレートを確保している場合、FPSゲームのトッププレイヤーの“狙い打ち”には「プレイ操作に対する遅延を短くする」ことの方が効果的だったという
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