M650にはLogi Boltレシーバーも付属している。あらかじめペアリングされているため、USB Type-AポートにLogi Boltレシーバーを挿せばすぐに利用可能になるが、専用ツールのLOGI BOLTを使えば、最大6台までのデバイスを1台のLogi Boltレシーバーに登録できる。
ペアリングの情報はレシーバーとデバイスそれぞれに登録されるため、登録済みのLogi Boltレシーバーを他の機器に挿せばそのまま利用可能だ。専用ツールがインストールできない社用PCなどに有用だろう。なお、M650はマルチデバイスには対応しておらず、1台のみとのペアリングになる。このあたりはターゲット層のニーズが薄いと判断され、コストダウンのために削られたところだろう。
Logi BoltのUSBレシーバーをPCに接続すると、ユーティリティーの「Logi Options+」のダウンロードが促される。これを導入してから起動し、「デバイスの追加」をクリックするとLOGI BOLTソフトウェアが起動する。新しいデバイスをクリックしてM650を登録しようマウスは百円ショップで売っている110円からスタートし、上は1万円オーバーまで非常に価格幅が広い。価格サイトを軽く見たところ、2000円以下の製品が全体の34%、2001円〜4000円が30%、4001円以上が36%といったころで、「これくらいが普通」という価格帯を判断するのは難しい。
だが、あえて分類すると、2000円以下は「必要十分な機能を満たす」ということにフォーカスした製品、1万円以上は「最新機能をつぎ込み、ユーザーのこだわりに応える」フラッグシップとなるだろうか。そして、その中間になる4000〜8000円あたりは、「こだわりとコストのバランス」を追い求めた製品と言える。
実際、実売4000円程度のM650は、ハイエンドモデルの持つ特徴や機能が厳選されて搭載されている。ハイエンドのMagSpeedには及ばずとも十分に高速なSmartWheelや、5ボタン(ハイエンドモデルだと7ボタン)、サムホイールを代用する水平スクロールモードのサポート、マルチデバイス非対応など、非常に納得のいく取捨選択となっている。
直販サイトのロジクールオンラインで単体販売されているLogi BoltのUSBレシーバー(1210円)が標準で付属しているのも見逃せないところだ。
M650の最大の特徴は、高級機の機能/性能の踏襲とコストダウンを両立させたバランスにあるのかもしれない。こだわりマウスの入門機として最適のモデルだと言えるだろう。
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