ロボット掃除機といえば、アイロボットの「ルンバ」シリーズが有名だ。ロボット掃除機の知名度を押し上げた製品であるともいえよう。それもそのはず、2022年2月2日には、同社製家庭用ロボットの累計販売台数が、全世界で4000万台を突破したという。また、国内でも2021年2月の時点で出荷台数が400万台を超え、シェアも高い。
とはいえ、市場にはさまざまなメーカーによるロボット掃除機があふれている。「7万円以上の高機能で高価格帯と、3万円未満の製品が多い」と言うのは、エコバックスジャパン 代表取締役社長 坂梨文康氏だ。
同社の調べによると、高価格帯では充電ステーションに戻ったときに、掃除機本体のダストボックスから自動的にゴミを収集するシステム(ルンバでいうところの「クリーンベース」)など、ユーザーの手間を減らす仕組みが搭載されているものが選ばれており、3万円未満の製品でも、マッピング機能のあるものが売れているという。
さらに、高価格帯では、自動ゴミ収集システム以外のところで、各社がさまざまな機能を搭載することで差別化を図っているという。では、同社が3月24日に発表した「DEEBOT X1」(ディーボット エックスワン)シリーズはどのような差別化が図られているのだろうか。
エコバックス(ECOVACS)は中国で1998年の設立、日本上陸は2014年で、世界52カ国で展開中だ。坂梨氏によると「全世界におけるロボット掃除機のシェアは2位で、国内シェアも伸ばしている」という。
2017年のハンディー掃除機と自動ゴミ収集付き掃除機「DEEBOT R98」や、2019年のマルチフロアマッピング機能付き「DEEBOT OZMO 950」、2021年に発売した「DEEBOT T9」シリーズなど、かねてより高機能を売りにしていたが、満を持して発表された「最高峰」(エコバックスジャパン 商品戦略部部長 アイシー・ザオ氏)のモデルが、今回のDEEBOT X1シリーズというわけだ。
同シリーズのラインアップは「OMNI」(オムニ)、「TURBO」(ターボ)、「PLUS」(プラス)の3モデルだ。フラッグシップモデルのOMNIでは、掃除機機能に加え、水ふき、ゴミ収集、本体への給水、モップ洗浄、熱風乾燥を全自動で行う。
各モデルの概要は、以下の通りだ。
今までも、床ふきロボット(アイロボット ブラーバシリーズ)や、掃除機をかけながら水ふきを行うもの(+Style ORIGINAL スマートロボット掃除機 B300など)があったが、掃除が終わって汚れたモップ部を本体からはがして洗う、という“事後メンテ”が必要だった。
DEEBOT X1 OMNIのポイントは、吸引掃除から水ふき掃除、ゴミの収集、水ふきタンクへの給水、さらには汚れたモップの洗浄や熱風乾燥まで、自動で行ってくれることにある。つまり、掃除を始めるようにコマンドを出したら、次の掃除まで全く手間がかからないのだ(ただし、ゴミがたまったパックと、汚水タンクにたまった水は手動で処理する必要がある)。
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