アドビは6月14日(米国太平洋夏時間)、サブスクリプションサービス「Adobe Creative Cloud(Adobe CC)」のメジャーアップデートを発表した。今回はフォト製品(Photoshop、Lightroom)に関する機能改善がメインで、一部を除く新機能は同日から利用可能だ。
静止画のレタッチツール「Photoshop」のデスクトップ(Windows/macOS)版では、主に以下の機能改善/追加が行われる。
- オブジェクト選択ツールの機能強化
- 変形ツールに「円柱ワープ」のプリセットを追加
- レビュー用に作品を共有する機能の追加
- PDFファイルとして書き出すことで「Adobeアカウント」のない人でもコメント可能
- 「ガイド」の拡張
Photoshop(デスクトップ版)に実装される新機能/機能改善
また、後日実装となるが、機械学習ベースのAI(人工知能)を活用した「ニューラルフィルター」には、新たなフィルター「写真を復元(Photo Restoration)」が追加される。写真にあるシワや破れを自動的に検出し、できる限り復元できるというものだ。
今回のアップデートには含まれないが、新たなニューラルフィルターとして「写真を復元」が近日中に追加される
現在βプログラムとして提供中のWeb版Photoshopには、以下の新機能が追加される。動作パフォーマンスやUX(ユーザー体験)も改善しているという。
- トーンカーブの調整
- 境界線の調整
- スマートオブジェクトへの変換
- モバイル(スマートフォン)からのレビュー/コメント機能
- オンボーディングコンテンツとラーニングコンテンツの追加
Web版Photoshopに追加される新機能/機能改善
Web版でも境界線の調整が行えるようになった。デモを見る限り、スムーズに動作するようだ
iPad版を含むPhotoshopの機能比較
写真の管理/現像ツール「Adobe Lightroom」「Adobe Lightroom Classic」では、主に以下の機能改善/追加が行われる。
- 動画の簡単なトリミング/編集機能の追加
- Lightroomのモバイル版/デスクトップ版に実装
- 「プリセット」の適用強度をスライダーで調整可能に
- プリセットの効果が強すぎる(弱すぎる)場合に簡単に調整可能
- Lightroomの全エディション、Lightroom Classic、Camera Rawに実装
- 「アダプティブプリセット」の搭載
- AIで写真内の領域を判別して別々の効果を適用できる
- Lightroomのデスクトップ版、Lightroom Classic、Camera Rawに実装
- 「プレミアムプリセット」の追加
- Lightroomの全エディション、Lightroom Classic、Camera Rawに実装
- AIベースの「自動赤目補正」の追加
- Lightroomのデスクトップ版、Camera Rawに実装
- 「並べて比較」の追加
- 写真を2枚並べて、見比べながら作業可能
- Lightroomのデスクトップ版に実装
- Lightroomのモバイル版/Web版が「リミックス」に対応
Lightroom/Lightroom Classicに追加される主な新機能/機能改善
簡易的ではあるが、Lightroomのモバイル版/デスクトップ版では動画のトリミングと編集が行えるようになる
プリセットの効果をスライダーで調整できるようになる
Lightroomのデスクトップ版には、写真を並べて比較する機能が追加される
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