iPad Proを超えるお絵描き端末!? 「Galaxy Tab S8 Ultra」レビュー:ある日のペン・ボード・ガジェット(3/5 ページ)

» 2022年07月22日 12時00分 公開
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ペンの性能をチェック

 次にペン回りの性能を見ていきましょう。まずは遅延からです。

 いつものように、ある部分をペン先が通り過ぎてから描線が通り過ぎるまでの時間を測りました。OSがバラバラなので直接比べづらいですが、CLIP STUDIO PAINTで一番軽いと思われる「ドットペン」と、一番レスポンスを磨いているであろうOS標準のメモアプリを選んでの比較です。

Galaxy Tab S8 Ultra Samsung ブラシ遅延の比較

 数字で比べてしまうとCLIP STUDIO PAINTではiPad Proより遅く見えますが、自分のメイン制作環境よりも速く、個人的には満足できます。また、純正メモの遅延がiPadと互角になってしまっていますが、直後のテキストはぎりぎりおかしくないレベルだと思います。

 オン荷重は約7gで、ワコムの「Cintiq Pro」などのプロペン2と比べても劣らない値でした。ですが、実際に描いてみると軽い筆圧に若干の唐突感があって、筆圧カーブを調節したらある程度自然になるという、Cintiqよりも「Wacom One」のようなカジュアルモデルに近い描き味でした。

 検知可能最大荷重は数字を書くのは控えますが、プロペン2よりは小さく、海外メーカーの液タブでよくある値よりは大きかったです。小さめのペンとしては十分に強い筆圧まで検知できると思います。

 ジッター(斜め線が小刻みに曲がる現象)も問題ありませんでした。

Galaxy Tab S8 Ultra Samsung 線単体がブレているのはただの手ブレなのでOK、複数の線が規則的にぶれていたらNGです

 iPadなどの静電気センサーで座標検知をしている機種では、画面保護フィルムを貼ると特性が変わってジッターが出やすくなる傾向があります。本機は電磁気センサーなので、その心配はあまりないです。今回は実際のフィルムは試せませんでしたが、樹脂製のクリアファイルを3つ重ねた上から描いてもジッターが出ないことを確認しました。

ペンの使用感は良い

 いつも測るような性能だけでなく、実際の使用感も非常に良いです。まず「うれしい当たり前」が、画面からペン先が少し離れていてもカーソルが出るホバー機能です。

Galaxy Tab S8 Ultra Samsung ツールチップ

 PCなどでは当たり前のツールチップや、メニューなどでカーソルを滑らせて選択していく動作がごく自然にできます。それだけでなく、CLIP STUDIO PAINTでは設定でブラシのカーソルを有効にすることで、プレビューを見ながら正確に筆を下ろすことができます。

Galaxy Tab S8 Ultra Samsung ブラシの端と狙いたい「キワ」を合わせながら筆を下ろすことができます

 これらはPC環境や液タブでは当たり前のことですが、タブレット端末ではそれほど当たり前ではないです。これがないとPCに慣れている状態で使えばストレスになり、仮に最初からないものと思って使っているならば、知らず知らずのうちに作業効率の限界が下がっているので厄介です。

 また、Sペンはペン先が細くて描線が出る位置も自然なので、細かい部分を正確に描きやすいです。

Galaxy Tab S8 Ultra Samsung Apple Pencilを斜めに持つと、線がやや奥まったところから出るような感覚になります

 他にも、コツコツと当たるような感触がないことや、筆圧に応じて滑らかな摩擦が得られるのが好印象でした。一方で摩擦がヌルッとしていて、CintiqシリーズやWacom Oneのような軽い筆圧から立ち上がる自然な摩擦からはあと一歩、といったところです。

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