では、まとめていきましょう
といったところでしょうか。
Galaxy Tab S8 Ultraは、モバイルOS機としてはおそらくベストに近いペン・デバイスです。一方で、クリエイティブ系アプリの選択肢ではiPadから水を開けられており、絶対的なペン性能では「MobileStudio Pro」のようなワコムのハイエンド液タブそのもののような、大きく重く高価な機種には一歩譲ります。
だからこそ、その立ち位置が強く存在感を放っているように見えます。Procreate(iPadアプリ)を使いたい人には意味がないかもしれませんが、CLIP STUDIO PAINTがメインの人ならば、容易に一歩上の夢を見ることができ、使いこなせばそれを現実にもできるでしょう。また、持ち運びやすさを重視したり、出費の抑えたりしながらこのモデルの恩恵を得たい人は、一回り小さくてリーズナブルなGalaxy Tab S8+が良い選択になります。
さて、近年あまり存在感がなかったAndroidタブレットですが、XiaomiやOppoなどが高性能なモデルを出したり、GoogleもハイエンドSoCを搭載する「Pixel Tablet」を発表したりするなど、活気を取り戻しています。
サムスンもまた、以前はキャリア売りのスマホ以外にはそれほど積極的に感じなかった日本市場で、Galaxy M23のような普通の通販サイトなどで買えるスマホを出してくれたり(自分も半分お祝いで買いました)、国内発売されなかったGalaxy Tab S7シリーズに対して本機は発売してくれたりと、積極的な雰囲気を感じます。
正直なところiPad Proは強いですが、「お絵描きはiPad Proの一択ですね。終わり。」みたいな状況は望んでいません。そこにGalaxy Tab S8シリーズが真に有力な選択肢として参加してくれているのは本当に喜ばしいです。この分野は今後も発展していってほしいですね。
※記事初出時、ブラシ遅延の比較について誤りがありました。おわびして訂正します(2022年10月12日12時00分)。
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