16型の有機ELディスプレイは、3840×2400ピクセルの高解像度に対応する。画素密度は約283ppiで、近くで見てもドット感のない精細な表示だ。
最大輝度は550ニト、黒色輝度0.0005ニト、コントラスト比が100万:1、応答速度は0.2msというハイスペックを誇り、HDRコンテンツを高品質で表示できる事を示す「DisplayHDR 500 True Black」にも準拠している。
さらに、色域はDCI-P3比で100%(sRGB比は133%)の高色域に対応し、カラーサイエンス大手のPANTONE、およびCalMANの認証も取得している。つまり、出荷時点で正しい色を表示できるお墨付きを得ており、本格的なコンテンツ制作用途にも利用できる色再現性を持っている。
素子自体が発光する有機ELディスプレイならではの引き締まった黒、発色の良い表示はとても印象的だ。高解像度の写真や映像コンテンツを表示させた時はもちろん、Windowsのロック画面やデスクトップ画面などでもはっきり実感することができる。
CPUには、Core i7-12700Hを採用する。高性能ノートPC向け第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake-H)の主力モデルで、14コア20スレッド(Pコア6基+Eコア8基)というパワフルな仕様を誇り、クリエイティブワークとの相性は抜群だ。
GPUにはNVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop(グラフィックスメモリは6GB)を備える。近年、NVIDIAはクリエイティブでのGPU活用を積極的に促しており、レンダリング、プレビュー、エンコード、AIを活用した超解像など、さまざまな処理を高速化できる機能を持つ。
もちろん、ゲーム向けの描画性能も十分だ。フルHD(1920×1080ピクセル)解像度なら、ほとんどのタイトルは高画質な設定で快適にプレイできるだろう。
メモリはLPDDR5-5200を32GB(16GB×2)、ストレージはPCI Express 4.0 x4対応のNVMe SSDを1TB搭載する。性能的には文句なしだが、容量は少しさびしい気もする。専門的なことをしない一般ユーザーからは十分に見えるだろうが、本製品が意識するクリエイターにとっては「当面は十分」程度のラインだ。付加価値を盛り盛りにしたモデルだけに、さらにコストをかけても満足感や長期的な安心感を優先した方が訴求力は増すように思う。
最後に、ベンチマークテストで本機の実力を確かめよう。
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