ベンチマークテストの結果を見ていこう。今回、MyASUSで設定できるモードは「パフォーマンス」で行っている。比較対象として、同時発表された「Zenbook 14X OLED Space Edition」、2世代前のゲーミングノートPC(Core i7-10750H搭載)のスコアも参考として掲載した。
CINEBENCH R23のCPUスコアは15208ptsだった。格上のCore i9-12900Hを搭載しているZenbook 14X OLED Space Editionを大きく上回っているのは放熱設計の差だろう。
一方、CPU(シングルコア)ではZenbook 14X OLED Space Editionの方が少し勝っている。このテストでは、1スレッドのみでレンダリングをするので全体の負荷は低い。そのため、ブースト機能のリミッターが発動せず、Core i9-12900Hの最大周波数の高さが生かされた形だ。
PCMark 10は、日常操作(Essentials)、オフィス(Productivity)、コンテンツ制作(Digital Content Creation)それぞれの用途をシミュレートする内容だ。一番負荷が軽いEssentialsのみ、Zenbook 14X OLED Space Editionが良いのはCINEBENCH R23のCPU(シングルコア)のスコアと同じ理由だろう。
ゲーム向け3D描画性能のテストである3DMarkのスコアを見ても、GeForce RTX 3060 Laptop GPU(グラフィックスメモリは6GB)搭載機として順当なスコアが出ている。アドビのクリエイティブツールを利用した、コンテンツ制作のテストであるUL Procyon Benchmark Suitesのスコアも上々だ。CPUとGPUの性能をしっかりと引き出し、オールジャンルでスキのないパフォーマンスを発揮できることが分かる。
ボディー表面の発熱は全体に低めに抑えられている。キーボードに比べてパームレストの温度がやや高いものの、じんわり暖かいというレベルだ。ボディーの左右に熱風が吹き出さない点も、マウスやペンタブレットを使うクリエイティブワークでは都合が良いだろう。
パフォーマンスモードでのピーク時の音はそれなりに大きいが、ピークまで上がる場面は比較的少ないため常用も現実的だ。スタンダードモードにするとピークの音がグッと下がる一方でスコアもさほど下がっていない。キーボードが持ち上がる構造「AAS Ultra」が効果的に作用しているのだろう。
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