4Kで高色域な大画面に高い冷却機構を完備! 普段から使いたくなる「Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)」を実機テスト(2/5 ページ)

» 2022年10月17日 12時00分 公開
[さとまるITmedia]
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エアフロー効率を向上させるプレミアムな放熱システム「AAS Ultra」

 Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)は、液晶ディスプレイを開く動作に連動してキーボードの奥側が持ち上がり、約7度の傾斜がつく「AAS Ultra(Active Aerodynamic System Ultra)」と呼ばれる機構を備えている。

 この機能は、キーボードのタイピングしやすさに加えて、エアフローの効率化を狙ったものだ。キーボードの奥側が持ち上がることでボディーとの間にスペースができ、そこから冷却ファンへフレッシュなエアーを取り込むことができる。同社によると、AAS Ultraがない場合と比べて、エアフローは30%増加するという。

ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X トップカバーを開く動作に連動してキーボードの奥が持ち上がる「AAS Ultra」を搭載。キーボードとベースボディーの間にできるスペースからフレッシュエアーを取り込めるため、エアフローが30%増加するという
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X 画面は設置面に対して最大で145度まで開く。キーボードの傾斜は90度手前あたりで最大(7度)になる

 キーボード自体の品質も良い。Enterキーの右にキー並んでいたり、カーソルキーや「¥」キーが小さかったりと少しクセがある配列だが、わずかに凹みのついたキートップは指を置きやすく、スイッチも適度な低反発仕様でタイプ感はとても良い。

ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X キーボードは、キーピッチ約19.05mm、キーストローク約1.35mmという仕様だ。Enterキーの右にキーを配置するなどクセがある配列だが、タイプ感はとても良い
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X 電源ボタンに指紋センサーが搭載されている
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X RGBキーボードバックライトを内蔵する。キーボード下のライトバーと背面のシンボルも連動して光る
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X キーボードバックライトの発光カラー/パターンは、ユーティリティーのMyASUSでカスタマイズできる
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X 最上段のキーの優先設定も、MyASUSで設定可能だ
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X LEDでテンキーが浮かび上がるNumberPadを搭載している。パッド全体の面積が約150(横)×90(縦)mmと大きく、感度も良好なので使いやすい。耐指紋コーティングがされたタッチパッドは滑りがよく、操作感も良い

独自の操作パッド「ASUS Dial」の使い勝手は?

 メインのタッチパッドの左側には、中央にボタンを配置した円形タッチパッド「ASUS Dial」を搭載する。

 触れるとメニューが表示され、パッドの円周に沿ってなぞる操作でシステムの音量や画面の明るさの変更ができ、設定を登録しておくことで、アプリごとに独自の操作が可能だ。標準ではアドビのクリエイティブツールに操作が登録されている。

 ただ、操作感は好みが分かれるだろう。筆者が便利に感じたのは、Premiere Proでの時間軸の移動だが、使っていると疲れを感じる。慣れないせいもあるだろうが、物理ダイヤルに比べて指の移動量が多いことが原因だろう。「タイムラインズーム」や「オーディオトラックの縦幅調整」は不具合なのか、評価機では機能しなかった。

 Lightroom Classicの現像パラメーター調整についても、現像項目をまず選択して調整、また現像項目の選択に戻って……という作業になるため、パッドを回す左手だけが忙しく、マウスだけで操作した方が何倍も速い。

 本気で左手操作で編集作業を効率化したければ、より操作しやすい物理ダイヤルを備えた外付けコントローラーも市販されている。追加コストなしで左手操作を体験できるのはメリットではあるだろうが、タッチパッドベースでは使い勝手に限界がある。

 周辺機器のノートPCへの一体化は省スペース性や携帯性が向上する一方で、PCのライフサイクルに縛られる要素が増えることでもある。もっと明確にメリットを実感できるデバイスにならないと、付加価値として訴求することは難しいだろう。

ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X タッチパッドの脇にあるのが「ASUS Dial」。円形のタッチパッドの中央にボタンが配置されたスタイルだ
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X ASUS Dialの機能は、ユーティリティーのProArtHubで設定する。Premiere Pro、Photoshop、Lightroom Classicの3アプリの操作項目が標準で登録されているが、アプリや項目の追加も可能だ
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X Premiere Proの時間軸調整(タイムライン移動)はカット編集の際に便利だが、同様の機能をもつ物理ダイヤルより指の移動量が多く、疲れやすい
ASUS JAPAN Zenbook Pro 16X OLED UX7602ZM-ME137X Lightroom Classicでは現像パラメーターの調整などができるが、調整までの工程が増えてしまい、かえって効率が悪くなってしまう

 続いて、本機のスペックをチェックする。

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