タブレットについては、2022年はマイナーチェンジに留まったiPad Proの購入を見送る一方で、フルモデルチェンジした第10世代iPadや、AmazonのFire 7やFire HD 8 Plusといったエントリークラスの製品を中心に購入したが、その中でも新鮮な驚きをもたらしてくれたのが、11月末に登場した、Kindleの大画面E Ink端末「Kindle Scribe」だ。
Kindleとしては約10年ぶりの大画面モデルとなる本製品は、手書きノート機能を搭載しており、電子書籍への書き込みが可能な他、独立した電子ノート機能も搭載している。手書き文字をテキストに変換したり、図形をベクターデータに変換したりするといった付加価値はなく、全体的にベーシックな作りなのだが、作成したノートがクラウドと自動同期され、スマホからすばやく参照できるのはメリットだ。
この機能があれば、本製品で書き留めたアイディアやメモを外出先で手軽に参照できるので、利用のモチベーションにもなる。部屋の間取りや家具の寸法をメモしておき、家具を買いに出掛けた先でサイズを確認するといった用途もお手の物だし、当日中に行うべきタスクをあえてタスク管理リストに登録せずに、手書きでリスト化して消し込んでいくのも、作業のモチベーションを上げるには適している。
電子書籍を読むツールとしても、10.2型という大画面を備えたE Inkデバイスは少ないだけに、見開き表示を行うための定番ツールとして優秀だ。本稿執筆時点ではまだ使い始めて1カ月も経っておらず、製品の特性を把握して徐々にライフスタイルに組み込みつつあるところだが、既存デバイスとのすみ分けも問題なくできそうで、2023年以降、本格的に活躍してくれそうである。
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