CPUにはCore i7-1360Pを採用している。開発コード名「Raptor Lake-P」ことモバイル向けの第13世代Coreプロセッサだ。
第13世代Coreでは、性能優先のPコアと電力効率優先のEコアを最適に使えるハイブリッドアーキテクチャを、第12世代Coreから継承している。
第13世代Coreの具体的な進化ポイントは、モデル(SKU)によって異なる。キャッシュやEコアを増量させたモデルもあるが、Core i7-1360Pにおいては、先代の同格であるCore i7-1260Pからの進化は最大動作周波数の引き上げなど小幅な進化にとどまっている。
もともと先代の時点で仕様は強力だ。Pコアが4コア8スレッド、Eコアが8コア8スレッド、合計12コア16スレッドのパワフルな仕様で、ビジネス用途はもちろん、ゲームやビデオ編集などクリエイティブなど幅広い用途に対応できるパワーを持つ。
パナソニック コネクト独自の放熱設計と「MaxPerformer」と呼ばれる独自のチューニングを導入しており、安定して高いパフォーマンスを継続できるようになっているのも先代と同様だ。
メモリはLPDDR4Xを標準で32GB搭載する。ストレージはカスタマイズに対応しており、デュアル構成も可能だ。メインSSDとしては、PCIe 4.0 x4対応SSDを最大2TB搭載でき、セカンドSSDはPCIe 3.0 x4対応SSDで、こちらも最大2TBまで、合計で最大4TBの構成を選べる。
Let's note FVシリーズは、ハイブリッドワークにおけるメインPCとして長時間利用することを想定しており、作業効率やストレスに大きく関わる画面とキーボードにはこだわっている。
液晶ディスプレイには、14型で画面解像度2160×1440ピクセル(QHD)の液晶ディスプレイを搭載する。フルHD(1920×1080ピクセル)の1.5倍の情報量があるため、作業領域を広く使えるのに加え、ドットを視認しにくい精細さもメリットだ。
画面のアスペクト比は3:2と、同じ14型のアスペクト比16:9に比べて縦のサイズが2cmほど長い。縦長の文書やWebページを表示させた時に、同じ大きさならば多くの情報を、同じ情報量ならば大きく表示できる効果がある。ビジネス文書はA4縦サイズ基準で作成されていることが多いため、ビジネス作業とは相性が良いアスペクト比だ。
液晶の詳細なスペックは公開されていないが、目視での視野角は広く、IPS系のパネルを利用していると思われる。キャリブレーションセンサーで実測した輝度は440ニト、色域もsRGB比約98%と広めで、クリエイティブな作業にも対応できる品質がある。表示品質の良さはビジネスのモチベーションアップにも有効だろう。
キーボードも長時間利用を想定し、打ちやすさにこだわっている。キーピッチは約19mmとしっかり間隔を確保する。ファンクションキー4つごとにスペースを設けたり、カーソルキーを少し下げたりするとともに、上カーソルキーの左右を空きスペースにするなど細かい部分まで配慮されている。さすがに伝統ある国内ブランドだけにこのあたりは抜かりがない。
キーボード手前には、Let's noteの伝統であるホイールパッドを搭載している。内側のパッドの大きさも十分ある(直径約64mm)ため、3本指や4本指によるジェスチャー操作もしやすい。
続いて、インタフェース回りを見ていこう。
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