まずはメモリのパワーアップから取り組んでいこう。
標準構成のメモリ容量は8GB(DDR4-3200/8GB×1)で、BTOでは最大64GB(32GB×2)まで選べる。普段使いでは特にストレスを感じない状態ではあるが、複数のアプリを同時に使ったり、ビデオ会議をしながら作業をしたりする場合はやはり不足だ。
そこで、1基の空きメモリスロットに8GB(DDR4-3200)のメモリを増設して16GBにパワーアップした。Webブラウザやビデオ会議などもメモリを消費するし、Photoshopなどのクリエイター向けアプリでも効果的で、特にCPU内蔵GPUの本来の性能を発揮させるには、デュアルチャンネルアクセスは劇的だ。価格もAmazonなどでは1枚3000円程度で入手できるなど手頃である。
もっとも、デスクトップPCなどとは異なり、ノートPCの増設作業は底面のカバーを外したり、内蔵バッテリーの端子を外したりと手間がかかるので、腕に自信がない場合は素直にBTOで購入時に増設しておいた方が無難だ(BTOメニューでは+7700円で16GBを選べる)。
メモリを16GBにした状態でベンチマークテストを実行したところ、グラフィックス性能を測る3DMark(Time Spy/Fire Strike)やFINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマークでスコアがグンと伸び、PCの総合性能を図るPCMark 10でもEssential(日常操作)などで明らかなスコアの向上が見られた。
複数のアプリを切り替えて使ったり、ビデオ会議をしながらの作業も快適になったり、やはりハイブリッドワーク時代では最低でもメモリは16GBにしておくのがベターだ、ということが改めて確認できた。
続いて、ストレージのSSDをパワーアップしよう。
評価機に装着されていたSSDは、容量256GBのADATA製「SX6000PNP」だった。PCI Express 3.0 x4対応のSSDで、シーケンシャルリードは毎秒2100MB、シーケンシャルライトは毎秒1200MBとなる。これをPCI Express 4.0 x4対応の「Crucial P3 Plus」(1TB)に換装した。
Crucial P3 Plusは、同社のSSDでミドルレンジに当たるシリーズで、シーケンシャルリードが毎秒5000MB、シーケンシャルライトは毎秒3600MBと、高速なアクセスが可能だ。BTOではより高速なSamsung PM9A1(容量は512GB/1TB/2TB)も指定できる。
SSDの換装でストレージの容量は4倍になってデータ保存にゆとりが出るだけでなく、ストレージの速度を測るベンチマークテスト(CrystalDiskMark)のスコアも劇的にアップしている。普段使いの体感速度も向上しており、キビキビとした動作を獲得できた。
最後に、OSをWindows 10からWindows 11にアップグレードして、スコアにどのような変化があるのかを見ていこう。
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