2022年に起こった急激な円安はいったん小康状態を保っているが、日用品の値上げは続いており、PCの価格も従来に比べてアップしているのが現状だ。その中で、価格が9万4600円(税込み、以下同様)と、10万円を切るビジネス向けノートPCがマウスコンピューター「MousePro C4-I3U01BK-A」だ。
同社は4月11日、PC事業の開始から30周年の施策を実施し、4つのPCブランド(mouse/G-Tune/DAIV/MousePro)の標準保証期間を3年に延長して送料を無料化、さらに製品型番の変更などを実施している。
本機の場合も従来の名称は「MousePro-NB211F」だったが、新たな型番変更ルールにのっとって新名称となった。前述の保証期間の延長と送料無料化が行われたが、標準構成モデルを比較すると、以前の9万7680円から9万4600円と値下がり(無線LANもWi-Fi 5→Wi-Fi 6にアップ)している。
本機が採用するCPUのCore i3-1115G4は、2コア4スレッド、動作周波数が3GHz〜4.1GHzと控えめだが、オフィスアプリを使った事務作業、テキスト入力/編集中心のビジネスクライアントとしてならば実用十分だ。
メモリは標準で8GB(DDR4-3200)、ストレージがPCI Express SSDを256GBというミニマムな構成だが、メモリは最大64GBまで、ストレージも最大2TBまでBTOでカスタマイズ可能である。ただ、標準状態の8GBメモリだと、シングルチャンネルアクセスとなって描画性能にも影響が出るため、ここは強化しがいのあるところだ。
そこで、今回はメモリを8GB→16GB、ストレージを256GB→1TBに強化した他、評価機のプリインストールOSは64bit版Windows 10 Pro(Windows 11 Proのダウングレード権を利用)だったこともあり、これをWindows 11 Proにした状態でもテストを行った。標準状態での詳細なレビューはこちらの記事に譲り、ここではパーツの追加や交換でどれだけ性能に変化があるのかを見ていこう。
なお、今回行う一連のテストは、メーカーの保証対象外の行為となるので注意してほしい。
本機のボディーサイズは約324.9(幅)×219.5(奥行き)×19.7(厚さ)mm、重量は公称値で約1.35kgと、持ち運んでの利用にも対応する。付属のACアダプターは独自端子だが、USB Power Delivery(PD)に対応したUSB Type-C端子も備えており、USB PDに対応した汎用(はんよう)のACアダプターやモバイルバッテリーも利用できる。
14型の液晶ディスプレイは1920×1080ピクセル(フルHD)の解像度に対応し、パネル表面もノングレアで写りこみが少なく、色味も自然で落ち着いている印象だ。
キーピッチは約19.1mmとゆったりとした間隔を確保している。キーストロークは約1.2mmと深くはないが、このクラスであれば不満を覚えるほどではないが、キータイプ時に軽めのカチャカチャとやや耳障りな音がするので、静かな環境で多用する場合は気をつけたい。
通信機能は、1000BASE-T対応の有線LANの他、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)対応の無線LAN、Bluetooth 5.1を標準で装備している。
それでは、実際にパーツを追加/交換してパフォーマンスを計測してみよう。
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