Amazonの新型タブレット「Fire Max 11」に専用キーボードを取り付けてノートPCスタイルで使ってみた(1/5 ページ)

» 2023年06月14日 11時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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 AmazonからFireタブレットの新製品「Fire Max 11」が登場した。ペンチマーク比で従来の10.1型タブレット「Fire HD 10 Plus」の2倍近いスコアを叩き出す高いスペックのモデルであり、リーズナブルな一方でややチープな印象もあったこれまでのFireタブレットの印象を覆す一品だ。

 このFire Max 11は、マグネットで吸着する専用のキーボードがオプションとして用意されており、ノートPCライクに利用できる。今回はこのキーボードの使い勝手について、メーカーから借用した機材を用いてチェックする。

 ちなみにFire Max 11の価格は3万4980円、純正キーボード付きカバーは1万980円、スタイラスペンは4980円(いずれも税込み、以下同様)だ。

Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード Amazonの11型タブレット「Fire Max 11」に、専用キーボードを取り付けた状態。外観は売れ筋のChromebookに近い

Fire タブレットそのものがキーボードの利用を前提に進化

 まずはざっとおさらいをしておこう。従来の「Fire HD 10」も、オプションとしてMade for Amazonを取得したFintie製のキーボードがラインアップとして用意されていたが、キーボードと一体化した保護ケースにFire本体をはめ込む仕組みだった。

 つまりFire本体側にキーボードを取り付けるギミックはなく、強引にクラムシェルタイプのように扱えるようにしただけで、セット売りもされていたが、いかにも後付という印象は強かった。接続も一般的なBluetoothで、スリープ状態からの復帰後はタイムラグが発生しがちで、キーはUS配列のものを日本語配列に仕立て直したもので、トラックパッドも非搭載だった。

Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード こちらは従来のFire HD 10向けのカバーと一体型のキーボード。
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード マグネット吸着ではなく、保護ケースにFire タブレット本体をはめ込む仕組みだ
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード キックスタンド式ではなくヒンジの角度をキープしたまま移動できる構造を採用する
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード 英語キーボードがベースであるため、特殊な配列が至るところにある

 これに対して今回の専用キーボードは、Fire本体に磁力で吸着する仕組みになっている。つまりあらかじめFire側がキーボードを吸着させることを前提とした設計であることを意味する。通信もBluetoothではなくポゴピン経由で、スリープ状態から復帰してもすぐに入力ができる。

 キー配列も日本語配列に変更されており、独特のEnterキーの形などを再現している。さらにキーボード手前にトラックパッドを搭載したことで、画面をタップしたり、マウスを使ったりしなくても、ポインタの操作や左右クリックが行える。純正の外付けキーボードとして一通りの機能を備えており、同社の本気度がうかがえる。

2つのユニットで構成されるカバー兼キーボード

 アウトラインを押さえたところで、まずは外観からチェックしていく。キーボードは保護ケースを兼ねた構造で、Fire Max 11本体の表と裏、それぞれに吸着させて使用する。Fire Max 11は従来までの製品と異なり、背面のカメラに突起がある構造だが、このカバーを取り付けることによって、その段差を平坦にできる。

 素材はこの手のカバーによくあるファブリックな素材で、一定の防水性能もあるが、側面はむき出しの状態となっている。角は本体よりもやや横に出ているのだが、側面から落下させた場合はタブレット本体にダイレクトにダメージが伝わることが予想される。面の衝撃には強いが、側面からの衝撃には気をつけた方がよいだろう。

 なおFire Max 11は、電源ボタンや音量調整ボタン、microSDメモリーカードスロット、USB Type-Cポートが全て右側面に配置されており、左側面はボタン類が一切ない。この面にはスタイラスペンを磁力で吸着できるのだが、バッグの中に入れる時はこの左側面が上に来るようにすれば、万一バッグの入り口が空いていて雨がかかっても、本体への水滴の侵入は軽減できるだろう。

Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード 「Fire Max 11」。Fireとしては初めて生体認証(指紋認証)を搭載したハイエンドモデルだ
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード キーボードは2つのパーツに分かれており、正面と背面からそれぞれ磁力で吸着させる
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード Fireに取り付けた状態。表面はファブリック調だ
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード カメラ部は出っ張っているが、このカバーをつけることで段差がなくなる
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード 側面は外部に露出した状態になる。右側面には各種ボタンやポート類がまとまっている
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード 反対側の側面にボタンやポートはなく、スタイラスペンをマグネットで吸着できる
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード 上面にはスピーカーを搭載する。ここも外部に露出した状態になる
Fire Max 11 Amazon アマゾン タブレット 11型 キーボード ファブリック調の素材は、同社の電子書籍リーダー「Kindle Scribe」(右)のカバーとそっくりだ。ちなみに、本体の素材も同じアルミとなっている

 早速、キーボードを取り付けて使って見よう。

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