さて、キーボードからのテキスト入力だが、実際どの程度使えるのだろうか。
先に結論を書いてしまうと、普段Windows PCでテキスト入力を行っている筆者からすると「おおむね近い感覚で入力可能」「ただしIMEがネック」という評価になる。
テキスト入力にあたっては、Microsoft Officeに用意されるメモ機能を使うのがベターだ。プリインストール済ですぐに使える上、他のテキストエディターを使うにしても選択肢が少ないので、手っ取り早くテキストを取りたい場合には適している。
もちろん、同じOfficeのWordという選択肢もあるのだが、こちらは既存のdocxファイルを編集しようとすると、漢字の変換候補が最下段に横に並んで表示されるなど、どうにも使いづらい。これ以外のテキストエディターももちろん探せばあるだろうが、使っていて不満が出るまではメモ機能でよいのではないかと思う。
IMEは、同社独自の「Fireキーボード」を利用する。操作方法は一般的なIMEと大きくは変わらないのだが、実際の利用に当たっては、いくつか設定を変更する必要がある。
まずデフォルトでは、ハードウェアキーボードの接続中もスクリーンソフトキーボードが表示される設定が有効になっており、これをオフにする。そもそもなぜオンになっているのか分からないので(おそらく今後のアップデートで変更されるだろうが)、確実にオフにしておこう。
また予測変換が機能していて、変換確定後も入力していない次の候補が表示されることがあるため、Fireキーボードの設定画面の予測/変換の中から、日本語予測変換のトグルをオフにする。これだけでかなり快適になる。
以上を設定した上で、前の章で述べたトラックパッドの無効化を行っておけば(重要)、そこそこ快適に使える。他のOSとの挙動の違いは、数をこなして慣れるしかないだろうが、キーボードの配列が特殊でないのは慣れていく上では利点だろう。
なお先にも述べた、おかしな位置にあるメールキーだが、実際に使っているとそれほど気にならない。もともとWindowsであればWindowsキーが配置される場所にあり、存在しないものとして扱えば、何らかのキー入力の邪魔になるわけでもない。見た目がおかしいというだけだ。
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