Amazonから、新しいスマートスピーカー「Echo Pop」が登場した。球体を半分に切ったかのようなボディーは、公称でわずか196gと軽量で、実売価格も5980円(税込み、以下同様)と安く、手軽に導入できることが特徴だ。実機を購入したので、従来のEcho Dotとの違いを中心に紹介する。
本製品はその名称からも分かるように、ポップなカラーを中心とした4色展開のバリエーションが用意されている。今回筆者は(空気を読まずに)スタンダードなチャコールを購入したが、ラベンダーやティールグリーンといった特徴的な色こそが、本製品を代表するカラーと言ってよいだろう。
ボディーは、球形の「Echo Dot」を半分に割ったような形状とサイズで、本体の上部にはボタンが、背面にはACアダプターに接続するための端子が配置されている。スマートスピーカーとしては珍しく、見るからにスピーカーらしい外観だ。
さてこのEcho Pop、多くの意匠は従来のEcho Dotと共通なのだが、いくつか違うところも見受けられる。
1つは上部ボタンのうち、アクションボタンが省かれたことだ。音声で「Alexa」と呼びかけなくともボタンを押すことで応答モードになるアクションボタンは、歴代のEchoに搭載されてきた伝統的な機能だが、本製品ではそれが省かれ、本体上部のボタンは音量大小ボタンとミュートボタンの3つに絞られた。
同様に、背面のイヤフォン端子も省かれている。スピーカーが使えない場合にイヤフォンを接続して使ったり、さらに出力のあるスピーカーにつないだりするために用意されていたこの端子も、歴代のEchoに代々採用されてきた機能だ。利用頻度は高くなかったはずで、コスト重視の本製品で省かれたのは理解できる。
もう1つ、これまでのEcho製品に搭載されていたステータス表示の青いリングが、ワンポイントのLEDに改められたのも目を引く。呼びかけた際の反応やカラーは、従来同様なので機能的には何ら変わらないのだが、これまで多くのモデルでボディーの外周をグルッと取り巻いていたリング状のLEDがなくなったのは、かなり思い切った変更といえる。
この他、Echo Dotには搭載されていたモーション検知機能や温度センサーも省かれている他、「Echo Dot with clock」に搭載されていた時計表示機能もない。必要最小限の機能だけを残し、コストダウンのために大ナタを振るった印象だ。
そんなEcho Popだが、実際に手に取った時にまず感じるのがボディーの軽さだ。従来のEcho Dotは、コンパクトなボディーにもかかわらず重量は300gオーバーとずっしりしていたが、本製品は200gを切るなど劇的に軽い。それでいてスピーカーのサイズはEcho Dotの1.73型から1.95型へと大型化しているので、なかなか優秀といえる。
なお、従来のEcho Dotは、球形デザインゆえに壁にかけての設置は困難だったが、本製品は奥行きも短いことから、今後発売されるであろうサードパーティー製のスタンドを組み合わせての壁掛け設置も比較的容易になると考えられる。EchoやEcho Dotの設置場所に困っていたユーザーは期待してよさそうだ。
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