実は新型Echo Dotだった? スマートスピーカー「Echo Pop」を試して分かったこと山口真弘のスマートスピーカー暮らし(2/3 ページ)

» 2023年06月20日 16時30分 公開
[山口真弘ITmedia]
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導入手順や機能はほぼEcho Dotと同等 音質はEcho Dotよりは下

 セットアップは、スマホからAlexaアプリを使って行う。過去にEchoを登録したことがあれば、Wi-Fi情報などが自動的に読み込まれ、設置先の部屋など何項目かを選べばアッという間にセットアップが完了する。スピーディーすぎて拍子抜けするほどだ。

Echo Pop amazon アマゾン スマートスピーカー 本製品の電源を入れてスマホのAlexaアプリを起動すると本製品が検出される。「同意して続ける」をタップして進む(左)。過去にEchoをセットアップした実績があると、保存されていたWi-Fiに自動的に接続される(中央)。これで接続完了だ。パスワードを入力する必要はない(右)
Echo Pop amazon アマゾン スマートスピーカー 続いて言語を選択する(左)。次に自宅内での置き場所を選ぼう(中央)。必要に応じて音声IDを選択すれば設定完了だ(右)。本製品の名称が、なぜか「Echo Dot」になっているのが確認できる

 ホーム画面以下のデザインは、モーション検知など一部機能が省かれたことによる項目の削除を除けば、ほぼEcho Dotそのもので、目新しさは全くない。最近になって追加された、Alexaの再生速度の変更などの機能ももれなく搭載されている。

 意外なのは、タップジェスチャー機能が変わらず採用されていることだ。本体の上部をタップしてアラームをスヌーズにできるタップジェスチャー機能は、本製品はボディーの形状からして省かれているように見えるが、実際にはしっかりと搭載されている。ただし試した限り、感度はいまひとつなように感じられた。

 また今回は実際に試していないのだが、本製品を2台用意してのステレオペア再生にも対応する。Amazon Musicなどのストリーミングコンテンツ限定となり、Bluetooth接続での再生をサポートしないといった制限は、従来と同様だ。

Echo Pop amazon アマゾン スマートスピーカー 設定画面その1。Echo Dotと特に違いはない(左)。設定画面その2。Echo Dotにあった「超音波モーション検知」の項目が省かれている(中央)。設定画面その3。Echo Dotと特に違いは見られない(右)
Echo Pop amazon アマゾン スマートスピーカー Echo Dotと同様にステレオペア機能にも対応している(左)。LEDディスプレイの明るさを調整する機能があるが、スライダーを操作しても本体LEDが変化したように見えず、どこに反映されているかは不明だ(中央)。アップデートで追加されたAlexaの速度調整機能にも対応している(右)

 音質についてはどうだろうか。本製品は前述のようにスピーカーの口径がEcho Dotよりも大きくなっているが、実際に聞いた限りでは音がよくなっているかというとむしろ逆で、奥行きがなく薄っぺらい印象を受ける。

 もちろんスマホの内蔵スピーカーよりははるかにマシだが、実際にはイヤフォンに疲れた時に耳を休める目的で活用するレベルくらいに考えておいた方がよい。それより上の音質を求めるならば、本製品よりもEcho Dotの方が適役だ。このあたりは価格相応といった印象がある。

 ところで余談だが、この製品、もともとEcho Dotの新型として開発されていた形跡があり、セットアップ中には製品名が「Echo Dot」と表示され、Bluetoothのペアリング時にも「Echo Dotに接続しています」というメッセージが表示される。Bluetoothデバイス名も「Echo Dot-***」と表示されるので、旧来のEcho Dotを所有していると少々面食らう。

 真相は不明だが、開発途中にEcho Dotではなく新モデルとしてリリースされることが決まったせいで、変更しきれなかったコード名が一部に残っている、といったところだろうか。同社のデバイスではかつてFireタブレットでも似たような話があったが、製品の位置づけを考える上で興味深いところではある。

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