テストに利用したのはCrystalDiskMark 8.0.4(デフォルト/NVMeパターン)、PCMark 10 Full System Drive Benchmark、3DMark Storage Benchmarkだ。
テストした範囲ではヒートシンクあり/なしで大きな差はなく、ここではヒートシンクありモデルのスコアを掲載する。
テスト結果は下記の通りで、ヒートシンクの有無に関わらずCrystalDiskMarkでは公称値通りのスコアを記録した。高速なPCI Express 4.0対応SSDの約2倍の性能を実現している。体感速読に影響があるランダムリード(Q1/T1)も毎秒93.1MBと高速だ。
続くPCMark 10 Full System Drive Benchmarkと、3DMark Storage Benchmarkのスコアはともに5000を超えており、圧倒的なスピードになっている。ビジネスシーンだけでなく、ゲーム用途においてもかつてない体感速度を実現している形だ。
圧倒的な性能の一方で気になるのが発熱面だ。今回のテストは、いずれもミドルタワーケースに取り付けた状態で、SSDのヒートシンク周辺にも空気が流れるようにしている。
試しにCrystalDiskMark 8.0.4を3回連続実行した際の温度を計測したところ、ヒートシンクありモデルに比べて、ヒートシンクなしモデル+マザーボード標準のヒートシンクの方が発熱を抑えていた。
| 温度の推移(室温は25度) | ||
|---|---|---|
| モデル | ヒートシンクなし | ヒートシンクあり |
| アイドル時 | 37度 | 48度 |
| 1回目 | 50度 | 72度 |
| 2回目 | 75度 | 76度 |
| 3回目 | 75度 | 78度 |
どちらの場合も、3回目でもCrystalDiskMarkのスコアに変化はなく、サーマルスロットリングが発生する80度以上にはなっていなかった。Crucial T700のヒートシンクありモデルに比べ、ASRock製マザーボードのヒートシンクは表面積が広く、その差が温度に出たようだ。
いずれにせよ、Crucial T700を常用する場合はできる限り大きめなヒートシンクを取り付け、ケース内の空気の流れに配慮する必要があるといえるだろう。このあたりをおろそかにすると、これまでPCI Express 4.0対応SSDでは顕在化しにくかったデスクトップPCでの発熱問題に直面することになりそうだ。
まだPCI Express 5.0の帯域を使い切る程ではないものの、現時点でこれだけのスピードを得られるのは大きな魅力であり、対応環境を持っていているならばそろそろ一歩を踏み出すのも十分にありだ。ただし、冷却対策は忘れずに行いたい。
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