これらのセットアップ作業は、スムーズに進めば10分もかからずに完了するはずなのだが、筆者の場合、あれこれと回り道をしたせいで3時間以上もトライ&エラーを繰り返す羽目になった。
理由はいくつかあるのだが、最大の要因は、Nature Remoアプリ上で家電製品を登録しないまま、先にHomeアプリに登録しようとしたことだ。本製品の登録完了後に、Homeアプリに表示されるアイコンは家電製品だけで、本製品そのもののアイコンは表示されないため、家電製品なしで登録すると、見た目が何も変わらないままセットアップが完了するので戸惑う。
ちなみにセットアップ完了後に家電製品を追加する方法もあるにはあるのだが(以下の画像参照)、最初はなるべく家電製品を登録済みの状態で、Homeアプリへの登録を行った方が分かりやすい。アクセサリーを追加する画面にも、Matter対応のアクセサリーを個別に追加するらしき手順はあるのだが、試した限り登録を完了させることができなかった。
前述のように、Homeアプリへの追加にあたってiCloudキーチェーンとパーソナルリクエストは有効にしておく必要があるが、セットアップの時点では、ひとまず無効でも作業は完了でき、また基本動作も問題なく行えることを確認した。
ただし使い続けていると何らかの問題、例えば他のAppleデバイスに同期できないなどの問題が出てくる可能性があるので、特別な事情がない限りは有効にしておいた方がよいだろう。
一方で、Homeアプリに追加するにあたっては、HomePod(もしくはApple TVなどホームハブになるデバイス)が必須で、これがないとセットアップできない。これが現状最大のネックといっていいのだが、ではHomePodのある環境でセットアップを完了させた後、これを取り外すとどうなるのだろうか。
実際に試してみたところ、Homeアプリの画面に「ホームハブがありません」と表示されるとともに、Nature Remo nano経由で認識されている家電製品が「応答なし」となり、操作ができなくなってしまった。要するにHomePodがネットワーク上にあり、常時オンになっていないと何もできないということだ。将来的には条件が変わってくるのかもしれないが、ハードルとしてはやや高い。
最後に、本製品をNature Remoアプリから削除した時の挙動もチェックしてみた。結論から言うと、連携済みの家電製品はHomeアプリからすぐさま自動削除されるのだが、本製品自体はHomeアプリの中に残ったままになる他、iPhoneの設定画面にある「Matter対応アクセサリ」にも残ったままになる。何らかの設定ミスで再セットアップを行う場合は、これらをいったんクリーンにしてから行った方がよいかもしれない。
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