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コスパに優れる“飛び道具”的なミニPCで仕事環境をレベルアップ 「GeeLarks X2」をリモートデスクトップと定時実行処理に活用「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記(2/4 ページ)

» 2023年08月24日 15時35分 公開
[石黒直樹ITmedia]
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狙いは「リモートデスクトップ」と「定時実行処理」

 今回、GeeLarks X2に期待した使い方は、「リモートデスクトップ」と「定時実行処理」の利用です。メインマシンとして使うのではなく、部屋にポツンと置いておくだけで使える、飛び道具的な役割です。まずはこの2つの期待について説明します。

リモートデスクトップ

 リモートデスクトップは、Windowsのリモートデスクトップ機能を使うという意味で、別の端末からネットワーク越しにGeeLarks X2に接続します。そのため、GeeLarks X2にディスプレイ、キーボード、マウスなどを接続する必要はありません。

photo セットアップしてしまえば、電源ケーブルのみの接続でOK

 リモートデスクトップはWindowsの標準機能ですが、Homeエディションでは使用できず、Proエディションである必要があります。Windows 11 HomeからProへのアップグレード費用は、Microsoft Storeで1万3824円(税込)となっています。

 GeeLarks X2は安価でありながら、最初からWindows 11 Proを搭載しているのでそうした追加コストは不要です。「リモートデスクトップを使ってくれ」と言わんばかりの構成ですね。

 私はMacのリモートデスクトップアプリを使って、Windowsを使っています。Windowsでないと動作しないソフトウェアは少なくなってきましたが、例えばExcelはWindows版とmacOS版でショートカットキーの違いなどもあり、生産性に大きな差が出ます。

定時実行処理

 定時実行処理は名前だけではピンとこないかもしれません。例えば、ウイルスチェックを毎日22時に実行させるといった、特定の時間に自動で処理をさせることです。

 Windowsの「タスクスケジューラ」を使えば、独自の処理についても定時実行させることができます。このような処理は、PCが起動していないと動作しません。過去、実行時に電源オンとなるようにトライしましたが、電源が絡むと運用を安定させるのが難しく、電源オンオフの時間管理もしなくてはならないため、結局のところ24時間実行させ続けるのが一番楽、という結論に達しています。もちろん、エコではありませんが……。

 ここからは、この2大機能の良さと、結局のところGeeLarks X2はどうなのか、を説明します。

リモートデスクトップ用途で気になる点は特になし

 リモートデスクトップ自体は、接続環境を準備してしまえばどのWindows機でも使い勝手に変わりはありません。GeeLarks X2はWi-Fiも搭載されているので、「電源ケーブルを1本挿して適当なところに置いておく」でOKです。本当に場所を取りません。

 あとは純粋にそのPCにおける処理性能の差となりますが、一般的な事務用途でGeeLarks X2の性能が気になるシーンはありませんでした。負荷をかけるとファンが動き始めますが、個人的には気にならないレベルの音です。PCの機種によっては「キーン」と高音が響くようなファンもありますが、そういった感じではありません。

オンライン会議でも、実はツカエル「リモートデスクトップ」

 Zoom、Teams、Google Meetなど、さまざまなオンライン会議ツールを使う時代となりましたが、画面を共有して話すことが多いかと思います。私の場合、さまざまなお客さまとやりとりしているため、間違った画面を共有したり、通知メッセージが見えるとセキュリティ上マズいわけです。

 そこで、画面共有にリモートデスクトップを活用します。具体的には、メインで利用しているMacでオンライン会議を起動。MacからWindowsにリモートデスクトップで接続して、Windowsは会議に必要なソフトのみ起動します。もちろん、そもそも通知はオフにしておき、余計な情報が表示されないようにしておきます。そして、画面共有でリモートデスクトップのウィンドウを指定します。

 もちろん画面共有を指定する時のウィンドウを間違えるとダメですが、リモートデスクトップ先では「複数ソフトを起動する」「ウィンドウを立ち上げる」などでも問題ないわけです。通常の1画面の共有ではないため、複数のアプリを横並びにした状態を画面共有するなど、オンライン会議の受け手にもメリットがあるのではないでしょうか。

 GeeLarks X2の価格帯であれば、極端な話、複数台用意して、それぞれのお客さまの環境を作ってしまってもよいわけです。

手元に本体があると、周辺機器が使える

 リモートデスクトップ環境の作り方はいろいろとあります。例えば「クラウドサービスを使う」「NASに仮想環境を構築する」などです。しかし、手元にPCがある利点が実はあります。

 それは、当たり前ですが手元に本体がありますので、その場でUSB機器のような物理接続ができるということです。GeeLarks X2はmicroSDメモリーカードスロットも搭載しています。外付けディスクドライブをつなげたいといったこともあるのではないでしょうか。

 なお、リモートデスクトップ経由で外付けディスクドライブを接続した場合、設定によっては使えないことがあります。これはWindowsの設定を変更する必要があります。(参考:【Windows】リモデス先マシンのディスクドライブを有効化する

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