x64版/Arm版/macOS版を用意! GPUベンチマークが復活した「Cinebench 2024」登場

» 2023年09月06日 13時00分 公開
[井上翔ITmedia]

 Maxon Computerは9月5日(中央ヨーロッパ夏時間)、Windows/macOS向けの新型ベンチマークテストアプリ「Cinebench 2024」を公開した。アプリは同社のWebサイトから無料でダウンロードできる。

Cinebench 2024 Windows(x64)版Cinebench 2024の画面
計測中 実際に計測している画面

Cinebench 2024の概要

 Cinebench 2024は、Maxon Computerのベンチマークアプリ「Cinebench」シリーズの最新バージョンだ。同社が販売する3Dレンダリングアプリ「Cinema 4D」とバイアスレンダラー「Redshift」の最新バージョンと同じエンジンを活用して、CPUやGPUのパフォーマンスを計測できるようになっている。

 先代(Cinebench R23)ではx64 CPUに対応する「Windows版」と、Intel CPUとApple Siliconの両方に対応する「macOS版」が用意されていたが、本バージョンでは両者に加えてArm版Windows 11にも対応した。また、先々代(Cinebench R20)や先代では省略されていたGPUのパフォーマンステストが“復活”している。新しいGPUテストは、CPUテストと同一のアルゴリズムで計測することが特徴で、レンダリングにおけるCPUとGPUのパフォーマンス差を見比べやすくなっている。

 新バージョンのテスト内容は、昨今のレンダリングツールで行われる処理を踏まえて設定された。ゆえに、従来よりもシステムに掛かる負荷が大きくなっている。そのこともあり、最小動作要件も以下の通り厳しくなっている。

  • Windows版(x64向け)
    • CPU:AVX2命令に対応するCPU
    • OS:Windows 10(バージョン20H2以降)またはWindows 11
    • システムメモリ:16GB以上(8GBでは実行不可)
  • Windows版(Arm向け:GPUテスト非対応)
    • CPU:Qualcomm Snapdragon(またはArm v8.1以降の64bit CPUコア)
    • OS:Windows 11
    • システムメモリ:16GB以上
  • macOS版(Intel CPU向け)
    • CPU:SSE4.2命令に対応するCPU
    • OS:macOS 11.6.6以降(GPUテストを実行する場合はmacOS 12.6以降)
    • システムメモリ:16GB以上(8GBでは実行不可)
  • macOS版(Apple Silicon向け)
    • CPU:Apple M1/M2シリーズ
    • OS:Apple Silicon対応のmacOS
    • ユニファイドメモリ:16GB以上(※1)

(※1)8GBまたは12GBの場合、GPUテストは実行不可。CPUテストは実行可能だが、仮想メモリへのアクセスに起因するスコア低下が起こる

 内容が一新されているため、CPUテストのスコア(結果)には過去のバージョンとの連続性はない

CPUスコア Cinebench 2024にプリセットされたCPUスコア(左がマルチコア、右がシングルコア)。このスコアには過去バージョンとの連続性はない

 GPUテストを実行する場合は、以下のいずれかを満たすGPU(グラフィックスカード)も用意する必要がある。要件を満たさない場合は、CPUテストのみ実行可能だ。

  • 「CUDA 5.0」をサポートするNVIDIA製GPU(グラフィックスメモリは8GB以上)
  • Navi/Vega以降のアーキテクチャのAMD製GPU(グラフィックスメモリは8GB以上)
  • ユニファイドメモリを16GB以上搭載するApple Silicon
GPUスコア Cinebench 2024にプリセットされたGPUスコア。結果にはレンダリングに利用したアーキテクチャ(API)が表示されるようになっている

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