瑞起(ずいき)は9月28日、ミニPC「X68000 Z PRODUCT EDITION BLACK MODEL」(X68000 Z 製品版)を発売する。発表当時の販路はAmazon.co.jpのみだったが、「東京ゲームショウ2023」において配布されていたリーフレットによると、以下のWeb通販サイトでも取り扱われることになったようだ(一部サイトでは予約も受け付けている)。
思えば約1年前、筆者はX68000 Zのモックアップ(模型)を見るために「東京ゲームショウ2022」に出向いた。
あれから1年――筆者は製品版に“進化”したX68000 Zを見るべく、再び4gamer.netブースに赴いた。
繰り返しだが、今回再び4gamer.netブースで展示されているX68000 Zは製品版である。実際に動く。約1年前は隠されていたインタフェース類も、バッチリと見える状態で展示されている。
本体の正面には、実際に使えるイヤフォン端子とボリュームつまみを備えている。オリジナルの本体ではフロッピーディスクドライブ(FDD)だった部分は、SDメモリーカードスロットに変更されている。
本体の上部には、リセットボタンとINTERRUPT(中断)ボタンが備わる。リセットボタンを押すと本体がリセットされる……のだが、製品版ではいわゆる「ソフトリセット」となるという。INTERRUPTボタンを押すと、プログラムの実行を中断できる。
本体の背面の右側には、UART(シリアル通信)端子、HDMI出力端子、USB 2.0 Standard-A端子×4とUSB Type-C端子(電源供給用)を備えている。この辺は、近代的なハードウェアになったなと思う。左側にはネジで開けられる「ふた」があるのだが、特に用途に言及はない。
4gamerブースでは、本機で稼働するオリジナルゲーム「新入部員みずきちゃん」を使ったタイムアタックイベントが行われている。参加賞としてX68000ステッカーがもらえる他、9月24日までの会期中におけるスコアのトップ10だった人には、以下の景品が後日贈呈される。
ブースでは、キーボード、マウス、ジョイカードや専用モニター(ディスプレイ)など付属する「コンプリートパック」(8万7780円)の内容物も展示されている。特に注目したいのは、このセットでないと入手できない専用モニターだ。
このモニターは1024×768ピクセルの約8型液晶パネルを搭載しているのだが、表面加工によってブラウン管で表示しているように見える。X68000 Z自体にあまり興味(思い入れ)がないという人も、このモニターは一度見ておいた方がいいと思うほどには出来がよい。
コンプリートパックの展示からふと視線を移すと「Oh!X 令和最新号」が発売されるという旨の掲示があった。
Oh!Xは、かつてソフトバンク(現在のSBクリエイティブ)が発売していたX68000専門誌で、令和最新号は副編集長を始めとする当時のスタッフが結集して作られるという。付録としてX68000 Zで動くソフト(アプリ)が付属するのだが、それが今までX68000へと移植されたことのないタイトルも含まれるらしい。
なお、Oh!X 令和最新号はAmazon.co.jp限定販売の完全受注生産のムック本としてSBクリエイティブから2024年6月8日に発売される予定だ。価格は税込みで8800円となる。現在、編集に当たっての情報を募集しているようなので、気になる人は現地のポスターを参照してほしい。
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