CPUはAMD Ryzen 7 5700Xを搭載する。現行モデルから1世代前のZen 3アーキテクチャを採用したアッパーミドルクラスのモデルだが、8コア16スレッド、最大4.6GHzのパワフルな仕様で、このZen 3世代から内部構造が見直されたことにより、旧世代Ryzenの課題であったシングルスレッド性能もかなり改善されている。ゲーミングでもクリエイティブ用途でもしっかり水準以上の体験を得られるCPUだ。コストパフォーマンス重視で搭載するCPUとして良いチョイスだろう。
CPUクーラーは、標準で簡易水冷クーラーを採用している(下位のRyzen 5 4500モデルは空冷クーラー)。240mmの大型ラジエーターを備えた本格的なクーラーで、効率よくRyzen 7 5700Xを冷却できる。冷却性能と静音性を両立させた水冷クーラーを搭載しているのは心強い。
ゲーミング体験を大きく左右するグラフィックス機能には、NVIDIA最新のGeForce RTX 4060(グラフィックスメモリは8GB)を搭載している。
RTX 40シリーズでは、Ada LovelaceアーキテクチャとTSMCの4nmプロセスルール導入で電力効率が飛躍的に向上した。GeForce RTX 4060では、レイトレーシングなどの最新技術を駆使した現行ゲームタイトルがフルHD(1920×1080ピクセル)〜WQHD(2560×1440ピクセル)解像度で快適にプレイ可能なパフォーマンスを、先代のRTX 3060(12GB)よりも格段に低い消費電力で実現している。
また、クリエイティブ用途でもGPUの活用は進んでおり、動画編集におけるリアルタイムプレビュー/レンダリング/エンコード/写真編集における超解像処理/ノイズ除去など、さまざまな処理を高速化できる。
メモリはDDR5-4800(PC5-38400 DIMM)、ストレージはPCI Express(NVMe)インタフェースのM.2 SSDを採用する。標準の容量はメモリが16GB(8GB×2)、SSDも1TBとゲーミングPCとしては十分な容量だ。
BTOでのカスタイズに対応しており、メモリは最大64GB(32GB×2)まで搭載できる。ストレージは標準の1TBの他に、PCI Express 4.0 x4対応の1TBと2TBの選択肢が用意されている。
3.5インチHDDの内蔵ができないなど、G-Tuneシリーズに比べるとBTOの選択肢は限定されているが、「カジュアルクラスゲーミング」という位置づけを考えれば妥当だろう。
USBは前面に2基(USB 3.2 Gen 1/Type-A)を含め、計10基を用意する。背面にはUSB Type-AとUSB Type-C両方のUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)対応ポートがある。通信機能は1000BASE-T対応の有線LANを備えている。
それでは、ベンチマークテストで本機の実力を確かめよう。
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