プロナビ

第13世代Coreプロセッサ搭載の先進ビジネスモバイルPC「HP Dragonfly G4」のビジネス戦闘力は? 徹底的に検証してみた(2/2 ページ)

» 2023年10月23日 12時00分 公開
[マルオマサト,ITmedia]
前のページへ 1|2       

通信機能やインタフェースも充実

 通信機能は、Wi-Fi 6E対応の無線LAN、Bluetooth 5.3に対応する他、5G対応のモバイル通信機能も搭載できる。モバイル通信を搭載する構成はnanoSIMスロットとeSIMを搭載しており、デュアルSIMで運用することも可能だ(同時接続は不可)。

 左側面にはHDMI出力端子、nanoSIMスロット、Thunderbolt 4(USB4)端子を、右側面にはThunderbolt 4端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子とイヤフォン/マイクコンボ端子を備えている。Thunderbolt 4端子は、USB PD(Power Delivery)規格の電源入力と、DisplayPort Alternate Mode規格の映像出力にも対応する。

 薄型ボディーながらも開閉式とすることでUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子を備えており、USB Standard-Aプラグの機器も変換アダプターなしで使えるのは心強い。

左右側面 左右の側面
正面 トップカバーは指がかかりやすい形状なので開閉は楽にできる
背面 背面にはさりげなく「Dragonfly」の文字があしらわれている

 キーボードは日本語配列で、打ちやすい。キーボードのキーピッチは縦横ともに約18.7mmと十分な間隔だ。キートップには凹みがあり、指を安定して置くことができる。

 キーストロークは約1.3mmとこのクラスとしては標準的。スイッチの感触も良好で、快適にタイプできる。

キーボード キーボードのキーピッチは縦横ともに約18.7mm、キーストロークは1.3mmだ(いずれも公称値)。カーソルキーはやや小さめだが、タイピングの感触はとても良い
白色LED 白色LEDのキーボードバックライトも搭載している。
タッチパッド回り タッチパッドも大型で滑りがよく使いやすい。右Altキーと左カーソルキーの間にあるのは指紋センサーだ

13.5型/アスペクト比3:2の超高輝度液晶ディスプレイを搭載

 ディスプレイは、13.5型液晶を搭載する。最近のビジネスノートPCでは1920×1200ピクセル(アスペクト比の16:10)のパネルが主流になりつつあるが、本製品では縦方向の情報量がさらに多い1920×1280ピクセル(アスペクト比3:2)のパネルを採用している。

 縦方向の情報量が多いと、縦長のWebサイトを少ないスクロールで表示できる他、A4縦基準で制作されたPDF資料なども相対的に大きく表示できる。実は、ビジネスと3:2のアスペクト比は相性が良い。

 また評価機のパネルには、最上段のキー1つで有効にできる内蔵プライバシースクリーン「HP Sure View Reflect」も搭載されている。これを有効にすると、正面からの視認性を保ちつつ、斜めからの視認性が低下するので、のぞき見によって画面の情報が盗まれることを防げる。

 ただし、画面の視認性については少し“クセ”があり、好みが分かれそうだ。輝度は最大1000ニト(公称値)と非常に高く、実測でもsRGB相当の十分な色域を備えることが確認できた。しかし、タッチセンサーを搭載することもあってか、表面は光沢(グレア)仕上げとなっており、照明などが映り込みやすい。輝度を最大近くに設定すれば気にならないが、50%程度まで下げると気になってしまう。

 加えて、バックライトの指向性がかなり強い印象で、プライバシースクリーンをオフにした状態でも、斜め方向から画面を見ると暗いように思える。プライバシースクリーンを使う前提なら全く問題ない挙動ではあるものの、気になる人もいるだろう。

ディスプレイ ディスプレイはタッチ対応の13.5型液晶で、パネル解像度は1920×1200ピクセルとなる。公称最大輝度は1000ニトと、非常に高い
i1 Display Pro ディスプレイキャリブレーションツール「i1 Display Pro」を使ってディスプレイの輝度を計測した結果。最大にしても輝度が667ニトと公称値に届かなかったのは、搭載している環境光センサーの影響かもしれない。オフにする方法は見つからなかったので、今回は室内をできる限り明るくして測定している。いずれにしても、一般的なノートPCとは一線を画す、明るい液晶ディスプレイであることは目視でもはっきりと分かる
i1 Profiler 「i1 Profiler」で作成したICCプロファイルを色度図作成ツール「Color AC」(Phonon氏・作)で表示した。実線が本製品の色域で、点線がsRGBの色域だ。SRGBカバー率は99.3%、sRGB面積比は約105.8%となっている

高画素カメラと高音質サウンドでビデオ会議もエンタメも快適!

 ビデオ会議(Web会議)において重要なカメラとサウンド機能が充実しているのも、本機の特徴として見逃せない。

 マイクとスピーカーは、AIによるノイズリダクションに対応している。生活音など周囲に雑音があるような環境でも、クリアな音声でビデオ会議に臨める。

 サウンドシステムはオーディオブランドの「Bang & Olufsen(B&O)」の監修を受けており、スピーカーは4基備える。薄型ながら低音も効いたしっかりしたサウンドを再生可能で、ビデオ会議だけでなく動画視聴やゲームなども、なかなかの迫力で楽しめる。

 Webカメラは約500万画素の高解像度仕様で、顔認証用のIR(赤外線)カメラを統合している。カメラアプリでは、自動明るさ調整や外観フィルター、背景効果など、映像の印象を良くするインテリジェントな機能を利用できる。

 外付けのWebカメラを接続した場合は、2系統のカメラ映像を切り替えたり、同時に表示させたりすることもことも可能だ。

 なお、本機にはカメラとセンサーでユーザーの離席/着席を検知してPCを自動でロック/ロック解除する「HP Auto Lock & Awake」や、マルウェアに感染したWebサイトからPCを守る「HP Sure Click」、BIOS(UEFI)レベルの攻撃を検知して自動復旧する「HP Sure Start」など、プライバシーやセキュリティーに関する機能も充実している。

Webカメラ 画面上部に約500万画素の高画素Webカメラと、Windows Hello対応IRカメラを搭載している
シャッター付き Webカメラには物理的にレンズ部分を隠すプライバシーシャッターを搭載しており、意図せず映像が配信されてしまう不安を防げる
カメラアプリ HP純正のカメラアプリ「Video Controls」では、オートリフレーム、明るさ調整、背景ぼかし、美顔フィルターなど、インテリジェントな機能を利用できる
サウンドアプリ HP純正のサウンドアプリ「Audio Control」では、ビデオ会議のパターンを想定したノイズリダクション機能を備える。スピーカーは4基構成で、音質も良好だ
HP Auto Lock & Awake 「HP Auto Lock & Awake」は、カメラとセンサーでユーザーの離席着席を検知して自動でロック/ロック解除が行なえるインテリジェントな機能だ
Wolf PCのセキュリティをさらに強化できる「Wolf Security for Business」も標準で導入されている

 ハードウェアやソフトウェア面での特徴の紹介はこのくらいにして、ベンチマークテストを通してパフォーマンスをチェックしてみよう。

快適なビジネスパフォーマンスを実証

 評価機のベンチマークテストの結果を見てみよう。今回は参考として、2018年に発売された旧世代のビジネスノートPCのスコアも掲載している。

 テスト時の室温は28度で、システム制御設定はデフォルトの「SmartSense」を利用している。

システム構成 テストに使用した環境

 CPUの馬力がストレートに反映される「CINEBENCH R23」のCPUスコアは6895ポイント。旧世代PCの2倍近いスコアを記録した。

 実際のアプリを利用してビデオ会議やコンテンツ制作などを行い、システムの総合的なパフォーマンスを計測する「PCMark 10」、3Dグラフィックス性能を計測する「3DMark」、ストレージ性能を計測する「CrystalDiskMark(ひよひよ氏・作)」のいずれも、旧世代PCを圧倒する優秀なスコアをマークしている。

 静音性も高い。アイドル時はもちろん、高負荷時でも大きな音になることはなく落ち着いた音だ。かなり静音に調整されているので、パフォーマンス設定ならばさらに良い性能が出せるだろう。

 発熱もうまく処理されている。室温が高めのこともあってキーボード中央部は少し温度が高いところもあるが、許容範囲内。手がよく触れるパームレストは体温前後に抑えられている。システム制御を「低温」に設定にすればさらに下げることができるだろう。

CINEBENCH R23のスコア比較 CINEBENCH R23のスコア比較
PCMark 10 PCMark 10のスコア比較。Essentials(日常操作)、Productivity(オフィス処理)、Digital Content Creation(コンテンツ制作)、いずれの項目も旧世代を大きくリードしている
バッテリー持ち PCMark 10/Modern Office Battery Lifeのスコア。画面輝度を50%、Windowsの電源設定を「トップクラスの電力効率」で測定したところ、残量99%から4%まで10時間18分動作した
3DMarkのスコア 3DMarkのスコア比較。旧世代からは大きく進化しており、旧世代ゲームでも動作するようなゲームなら、非常に快適にプレイできる
FF14ベンチマーク FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク(1920×1280ピクセル、ノートPC標準品質)のスコア
騒音の状況 室温28.5度の環境におけるシステムの動作音。暗騒音は33デシベルで、高負荷時もファンの動作音はマイルドだ
サーモグラフィー FINAL FANTASY XIV:暁月のフィナーレベンチマーク終了直前に「FLIR ONE」で撮影したサーモグラフィー(室温28度)。パームレストの温度は体温前後に抑えられている

アクティブなビジネスパーソンのための先進モバイル

 HP Dragonfly G4の魅力は、質感の高い薄型軽量ボディーと、ビジネスに適したパフォーマンスやレスポンス、ハイブリッドワークに適したビジュアル/オーディオ機能が充実していることだ。プライバシーやセキュリティにも注力しているのは、HPならではの魅力だろう。

 静音性や発熱の処理なども含め、完成度高く仕上がっている。Intelが最高の体験ができるとお墨付きを与える、Evoプラットフォームに準拠している点も心強いところだろう。

 同社直販サイトにおける販売価格は、最小構成で21万4280円、Core i7-1355Uモデルで24万5080円から、32GBメモリを選択できる構成(Core i7-1365Uモデル)で26万9280円からとなっている。直販サイトでは構成によってはSSDの容量やOfficeアプリの有無なども選択できるので、自分好みの構成にできることも魅力だ。

 やや高価ではあるが、本製品のビジネス戦闘力はきわめて高く、ハイブリッドワークの生産性を向上させてくれるのは間違いない。特に、さまざまな場所にPCを持ち運んでハイブリッドワークを行うアクティブなビジネスパーソンにとっては魅力が大きく、検討する価値は十分にあるだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  2. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  6. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  7. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  8. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  9. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  10. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー