バッテリーの持ちが約3時間という部分が気になる人がいるかもしれないが、付属のUSB Type-Cケーブルを使うことで充電しながらの利用も可能だ。ただ、アプリなども用意されていないので、バッテリーの残量は利用するデバイス側で確認するしかない。
とはいえ、Privacy Talkを連続で1時間も使っていると、マウスパッドがシリコン製ゆえ、周囲の気温にもよるがどうしても口元が湿気でこもりがちになる。また、防水/防滴機能などはないので使う場所には気をつけたい。
最後に価格だが、MakuakeではPrivacy Talk単品から複数セット、モバイルバッテリーや急速充電器とのセットなど、たくさんの選択肢が用意されている。最も安価な「超々早割」の単品だと1万9900円(税込み、以下同様)、Makuake限定価格だと2万3400円となる。法人向け10個セットのセット割も同様に1個1万9900円(10個セットの価格は19万9000円)だ。
パッと見た印象ではキワモノと思われるかもしれないが、実際に試してみると場所を選ばずにビデオ会議をスマートにこなす、という目的は十分に達成できていると感じた。町中では、ビデオ会議だけでなくヘッドフォンを使った通話を利用している人も多いが、いずれも話している人の声はダダ漏れで、こちらが聞きたくない内容が耳に飛び込んできがちだ。何より、セキュリティ面の配慮は全くなされていない。
さまざまな場所にシェア会議室やビデオ会議用のブースが配置されるようになったが、どうしても予約手続きが必要で、その場所に出向く必要がある。その点、Privacy Talkなら思い立った場所ですぐにビデオ会議や通話を開始できる。まさに“動く個室”であり、こちらの話している内容を聞き取るのは困難でセキュリティ面も安心だ。
最近では固定費の削減で会社スペースが縮小化した影響で、いざ出社しても会議室や会議ブースの空きがないという嘆きを聞くケースも多い。Privacy Talkを使えば、オープンスペースや休憩室、食堂といった場所でも利用できる。これは手狭な在宅環境でも同様だ。
まだテスト販売がスタートした段階だが、そこから得たフィードバックを踏まえ、実際に流通するモデルがどのように仕上がるのか、今から期待したくなる。先述のようにマイクの音質は気になるが、在宅でも会社でも会議スペースがないと要望がくる総務担当者や、自室はないけどヘッドフォンやマイク、スピーカーを選ぶのが面倒だし置く場所もないという人こそ、ぜひ1度試してもらいたい。
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