手のひらサイズで最大8TB! USB 3.2 Gen 1対応の「Samsung Portable SSD T5 EVO」は初めてのポータブルSSDとして最適だと思ったワケポータブルストレージの道(1/2 ページ)

» 2023年11月15日 00時00分 公開
[迎悟ITmedia]

 ITGマーケティングは12月下旬、Samsung Electronics(サムスン電子)製ポータブルSSD「Samsung Portable SSD T5 EVO」(以下「T5 EVO」)を発売する。USB 3.2 Gen 1接続で、容量は2TB/4TB/8TBの3種類が用意されている。想定販売価格(税込み)は以下の通りだ。

  • 2TBモデル:2万6480円
  • 4TBモデル:4万8480円
  • 8TBモデル:8万9480円

 今回、発売に先駆けてT5 EVOの8TBモデルを試す機会を得たので、外観と実際の性能をチェックしていく。

パッケージと本体 Samsung Portable SSD T5 EVOのパッケージ(左)と本体(右)

ベーシックで扱いやすいポータブルSSD

 T5 EVOは、同社のポータブルSSDとしてはスタンダードモデルとなる。名前から察せる通り「Samsung Portable SSD T5」の後継製品で、2TB/4TB/8TBの3種類の容量が用意されている。

 転送速度は各容量共に共通で、シーケンシャル(連続)の読み書きで毎秒460MBとなっている。USB 3.2 Gen 2/Gen 2x2接続の外付けSSDと比べると速度は控え目だが、価格はその分だけ抑えられている。

 最近のスマートフォンやレンズ交換式カメラでは、手軽にRAW撮影や4K(3840×2160ピクセル)解像度の動画を撮影できる。ゆえに、プロでなくてもファイルサイズの大きなデータを取り扱うことは珍しくない。

 ファイルサイズの大きなデータだからこそ、データの扱いやすさを考えると読み書き速度の高いSSDに保存したいと考えるだろう。また、従来の外付けHDDストレージよりもSSDの方が一般に信頼性が高い。

 「消したくないが、サイズの大きい動画や写真」のバックアップ先として、T5 EVOのスペックはちょうど良さそうだ。

スリム 先代と比べると、T5 EVOは持ち運びやすい形状となっている

スマホと一緒に持ち運べるサイズ感が魅力

 T5 EVOの本体寸法は、公称で約40(幅)×95(奥行き)17(厚さ)mmとなっている。2.5インチストレージを内蔵するポータブルHDD/SSDと比べると半分程度のサイズで、とてもコンパクトだ。

 カバン内の小さな隙間やポケットに収まりが良いため、ノートPCやACアダプターと一緒に持ち運びやすい。USB 3.2 Gen 2規格に準拠するUSB Type-C →USB Type-Cケーブルも付属するので、購入してすぐに使える(※1)。この気軽さは、大きなメリットとなるだろう。

 ただし、USB Type-C端子を備えないデバイスとつなぐ場合は、デバイスに合わせたケーブルを別途用意する必要がある。この点には気を付けたい。

(※1)出荷状態では「exFAT」で初期化されています

コンパクト デバイスとの接続に使うUSB Type-Cケーブルが1本付属する。接続先のデバイスにUSB Type-C端子が備わっていれば、ケーブル類を買い足さずに接続可能だ。汎用(はんよう)のUSBストレージデバイスとして認識されるので、あらゆるOSで追加のデバイスドライバーやアプリを用意せずに利用可能だ

 本体のデザインはシンプルで、ボタンや電源プラグはない。USB 3.2 Gen 1 Type-C端子と、その脇にアクセスランプがあるのみだ。基本的には刺せばすぐに使えるので、PC知識に明るくない人でも、外的要因によるデータ消失リスクの低いSSDを気軽に利用できる。

 USB Type-Cによる接続は、スマートフォンやタブレットでも使いやすいというメリットもある。スマホの内蔵ストレージの容量が逼迫(ひっぱく)してきた場合はもちろん、RAW写真データや4K動画も、比較的簡単な操作でコピー/移動可能だ。

 ただし、スマホやタブレットと接続する場合は、USB端子の給電能力に注意する必要がある。場合によっては、セルフパワータイプのUSBハブを挟まないと認識しない場合もあるので注意しよう。

USB Type-C デバイスとの接続はUSB Type-C端子を介して行う
iPhoneともつなげる USB Type-C端子を備えるスマホとも接続できる。ただし、給電能力が低いと認識しなかったり、認識しても動作が不安定になったりする場合がある。筆者が「iPhone 15 Pro」で試したところ、直接接続ではうまく動作しなかった

 T5 EVOのボディーは、滑り止め効果もあるマットな仕上げになっている。ツルツルとしたデスクの上で利用したり、スマホとつないで手に持ちながら使ったりした場合も、滑り落ちてしまう心配はない。指紋など汚れが目立たない点も含め、結構扱いやすい

 次のページでは、ベンチマークテストを通してT5 EVOの実力をチェックしていく。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー