ITGマーケティングは12月下旬、Samsung Electronics(サムスン電子)製ポータブルSSD「Samsung Portable SSD T5 EVO」(以下「T5 EVO」)を発売する。USB 3.2 Gen 1接続で、容量は2TB/4TB/8TBの3種類が用意されている。想定販売価格(税込み)は以下の通りだ。
今回、発売に先駆けてT5 EVOの8TBモデルを試す機会を得たので、外観と実際の性能をチェックしていく。
T5 EVOは、同社のポータブルSSDとしてはスタンダードモデルとなる。名前から察せる通り「Samsung Portable SSD T5」の後継製品で、2TB/4TB/8TBの3種類の容量が用意されている。
転送速度は各容量共に共通で、シーケンシャル(連続)の読み書きで毎秒460MBとなっている。USB 3.2 Gen 2/Gen 2x2接続の外付けSSDと比べると速度は控え目だが、価格はその分だけ抑えられている。
最近のスマートフォンやレンズ交換式カメラでは、手軽にRAW撮影や4K(3840×2160ピクセル)解像度の動画を撮影できる。ゆえに、プロでなくてもファイルサイズの大きなデータを取り扱うことは珍しくない。
ファイルサイズの大きなデータだからこそ、データの扱いやすさを考えると読み書き速度の高いSSDに保存したいと考えるだろう。また、従来の外付けHDDストレージよりもSSDの方が一般に信頼性が高い。
「消したくないが、サイズの大きい動画や写真」のバックアップ先として、T5 EVOのスペックはちょうど良さそうだ。
T5 EVOの本体寸法は、公称で約40(幅)×95(奥行き)17(厚さ)mmとなっている。2.5インチストレージを内蔵するポータブルHDD/SSDと比べると半分程度のサイズで、とてもコンパクトだ。
カバン内の小さな隙間やポケットに収まりが良いため、ノートPCやACアダプターと一緒に持ち運びやすい。USB 3.2 Gen 2規格に準拠するUSB Type-C →USB Type-Cケーブルも付属するので、購入してすぐに使える(※1)。この気軽さは、大きなメリットとなるだろう。
ただし、USB Type-C端子を備えないデバイスとつなぐ場合は、デバイスに合わせたケーブルを別途用意する必要がある。この点には気を付けたい。
(※1)出荷状態では「exFAT」で初期化されています
本体のデザインはシンプルで、ボタンや電源プラグはない。USB 3.2 Gen 1 Type-C端子と、その脇にアクセスランプがあるのみだ。基本的には刺せばすぐに使えるので、PC知識に明るくない人でも、外的要因によるデータ消失リスクの低いSSDを気軽に利用できる。
USB Type-Cによる接続は、スマートフォンやタブレットでも使いやすいというメリットもある。スマホの内蔵ストレージの容量が逼迫(ひっぱく)してきた場合はもちろん、RAW写真データや4K動画も、比較的簡単な操作でコピー/移動可能だ。
ただし、スマホやタブレットと接続する場合は、USB端子の給電能力に注意する必要がある。場合によっては、セルフパワータイプのUSBハブを挟まないと認識しない場合もあるので注意しよう。
T5 EVOのボディーは、滑り止め効果もあるマットな仕上げになっている。ツルツルとしたデスクの上で利用したり、スマホとつないで手に持ちながら使ったりした場合も、滑り落ちてしまう心配はない。指紋など汚れが目立たない点も含め、結構扱いやすい。
次のページでは、ベンチマークテストを通してT5 EVOの実力をチェックしていく。
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