既報の通り、MicrosoftはOpenAIの共同創業者で元CEOだったサム・アルトマン氏と、同じく共同創業者のグレッグ・ブロックマン氏を同社に迎え入れることを2023年11月19日の米太平洋時間で日付が変わる直前に、米Microsoft CEOのサティア・ナデラ氏がX(旧Twitter)上の投稿で発表した。
Webサイト上での埋め込み投稿では表示されていないが、下記のように同氏の投稿の後半部分に、アルトマン氏とブロックマン氏のMicrosoftへの参画が決定したことに触れる文章が含まれている。
And we’re extremely excited to share the news that Sam Altman and Greg Brockman, together with colleagues, will be joining Microsoft to lead a new advanced AI research team. We look forward to moving quickly to provide them with the resources needed for their success.
実質的に世間のAIブームをリードしている「Microsoft×OpenAI」のコンビだが、CEOの突然の解任劇に始まる3日間の週末抗争は現地時間で11月17日の金曜日にさかのぼる。
詳細は下記のリンクを含む各種報道を参照してほしいが、主な流れとしては「(アルトマン氏とブロックマン氏を含めて)6人いるOpenAIの取締役会のメンバーのうち4人が、17日にアルトマン氏をGoogle Meetに呼び出し、突然のCEOの解雇通告を行う」→「同じく取締役会のメンバーの1人であるブロックマン氏は通告後にその事実を知り、決定を覆せないことを知って自身も辞任を表明」→「突然の報を知ったOpenAIへの出資者らが取締役会にかけあってアルトマン氏をCEOに復職できないかの協議を行う」といった具合だ。
関係者らの発言を引用した複数の報道によれば、結局アルトマン氏の復帰を取締役会は拒否したため、話し合いは物別れ終わった……というのが現地での日曜日までの動きだった。
それが前述のナデラ氏による突然の発表で事態が急展開したわけで、今回は騒動の今後の影響と、現在のOpenAIならびにMicrosoftの立ち位置について少し整理しておきたい。
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