ここからは、ベンチマーク結果を確認していこう。
まずはCPUの性能を示すCINEBENCH R23の結果だが、マルチコアで「1万2034pts」、シングルコアで「1709pts」だった。Pコア6基/Eコア8基の14コア20スレッドというCore i9-13900Hのスコアとしては、若干低めな印象だ。
試しにユーティリティーでCPU温度を確認すると、ベンチマーク開始直後に97度になり、すぐに70度台まで温度が落ちていた。動作クロックもPコアが4489MHzから2500MHz前後、Eコアも3092MHzから2000MHz前後に落ちていたので、排熱が追い付かずにサーマルスロットリングが発生しているのかもしれない。
PCの総合的な性能を計測するPCMark 10のスコアは「5975」だった。日常的なPC作業のEssentialは「10952」、オフィス作業のProductivityは「6777」、写真や動画などのデジタルコンテンツ編集のDigital Content Creationは「7800」となった。
GEEKOM NUC MINI IT13のGPUは、Core i9-13900H内蔵のIntel Iris Xe Graphics eligibleのみなので、もう少しDigital Content Creationのスコアは下がるかと思っていたのだが、このスコアであればちょっとした画像編集程度は問題なくこなせるだろう。
とはいえ、PCゲームが快適にプレイできるほどのグラフィック能力があるわけではない。試しに、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONのベンチマークを実施したところ、軽量品質/1920×1080ピクセル/フルスクリーン設定で「3199(普通)」という結果になった。
また、負荷の高い「Cyberpunk 2077」は、デフォルトでグラフィックスのプリセットは「低」でベンチマークテストを実行したところ、平均FPSは25.76となった。
FPSなどのタイミングがシビアなゲームは難しそうだが、グラフィックスの設定を下げればAAAタイトルも何とかプレイできそうだ。
GEEKOM NUC MINI IT13のAmazonでの価格は、14万6980円(税込み、以下同様)だ。正直なところ、この価格を出すのであれば、GeForce RTX 40シリーズを搭載したデスクトップPCにも手が届く。ミニPCにこだわらないのであれば、こうしたデスクトップPCを購入した方が満足度は高いと思う。
ただ、デスクトップPCを設置するスペースがないなどの理由でミニPCを検討しているなら、GEEKOM NUC MINI IT13は悪くない選択肢となるだろう。また定期的にクーポンが出ていて数万円安くなる他、セール価格で11万円以下になる場合もあるので定期的にチェックしておきたい。
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