また、本製品はトラックパッドも搭載している。幅は実測で101mm、高さは59mmと面積はロジクールのCombo Touchよりも一回り大きく、操作性は良好だ。
ただし、このトラックパッドがあるぶんキーボードに奥行きがあり、本体背後のフリップの長さに加えて、設置にかなりの奥行きを必要とするのは、本製品をカフェなどの狭いテーブルで使おうとした場合はややネックとなる。これらについてはロジクールのCombo Touchとも共通する、トラックパッド採用ケース付き一体型キーボードならではの問題だ。
以上ざっと使ってみたが、耐衝撃性を重視した製品ながら、重量もそこまでヘビーではなく、使い勝手のよい1台だ。キー配置およびキーピッチは、競合となる製品と比べてやや不利なところもあるので、そのあたりで好みが分かれる可能性はあるが、マルチペアリングのように競合製品にはあまりない機能に意義を見いだせれば、面白い存在だ。
一方で、他社製品のようにキーボードとケース部が分離できないことから、例えば動画鑑賞時にスタンド機能だけを使ったり、あるいはキーボードを外して普通のケースとして手に持って使ったりする用途には不向きだ。こういった使い方が多くを占める可能性があるならば、そのような使い方に対応した製品を選んだ方が無難だろう。
ちなみに本製品のもう1つのメリットは価格で、実売1万6980円と、iPadと一体化して持ち歩けるトラックパッド付のキーボードケースとしては、かなり安価な部類に入る。Bluetooth接続であること、前述のキー配列などに支障がなければ、コスパを優先するユーザーにとって、よい選択肢と言えそうだ。
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