AYANEO SLIDEの最大の特徴は、ディスプレイを押し上げる(スライドさせる)とキーボードが現れるというところにある。キーボードにはバックライトが搭載されており、暗がりでも押すキーを間違えることはない。
ここでAYANEO SLIDEの仕様をおさらいしておこう。フルHD(1920×1080ピクセル)解像度の6型ディスプレイを搭載し、ディスプレイを押し上げることでキーボードが露出する。これが、「SLIDE」の名前の由来だ。
筆者が購入したモデルは、CPUがAMD Ryzen 7 7840U(8コア16スレッド、最大5.1GHz)、GPUがAMD Radeon 780Mで、メモリは32GB(LPDDR5X デュアルチャネル 7500MHz)、ストレージは2TB(M.2 2280 PCIe4.0)という構成だ。カラーはサンライズホワイトをチョイスした。
端子はフルファンクションのUSB4端子×2基と、最大読み取り速度毎秒700MB対応のmicroSDメモリーカードスロットを搭載する。Wi-Fi 6EとBluetooth 5.2をサポートするので、将来的に自宅のWi-Fiルーターを買い換えても高速で安定した通信を行えるだろう。
電源ボタンは指紋認証センサーと一体型になっている。起動やスリープ解除のたびにPINを打ち込まなくて済むのがありがたい。
キーボードは、キーピッチが約9.9mmのQWERTY配列フルキーボードで、US配列となっている。かな入力には向いていないが、そもそもこのサイズのキーボードではタッチタイプは難しいだろう。往年のハードウェアキーボード搭載ガジェットのような、懐かしさを覚えるようなクリック感があるので、「押したのか押さなかったのか分かりづらい」ということもなさそうだ。
ただ、左右にゲームコントローラーがあるため、幅が広く、普通にグリップしている状態では中央に近い2つのキー「H」と「J」には届かない。少しだけ持ち方を変える必要があるだろう。
セットアップは通常のWindows PCと同じ手順で行えた。言語や国と地域を選択し、キーボードレイアウトの確認を行う。
ネットワークの設定、アップデートの確認、Microsoftアカウントでのログイン、デバイスの名前の設定、PINコードや指紋認証の設定などを行う。
キーボードを内蔵しているため、Microsoft アカウントの入力やPINコードの設定がかなり楽だと感じた。こんなに小さいキーボードでもちゃんと役割を果たしてくれる。ガラケーで鍛えた指技を生かせているような気がした。
次回はAYANEO SLIDEを捨て置きのデスクトップPCのように使い、どこまで仕事を行えるのか、ベンチマークテストなどを通じてチェックしていく
→・スライドキーボード搭載「AYANEO SLIDE」をデスクトップPCとして使う その実力を試してみた
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