ではまとめていきましょう。
LAVIE Tab T14は非常に貴重な、大型サイズのハイエンドAndroidタブレットです。性能面でも品質面でほとんど妥協をすることなく、メディア鑑賞や学習、生産的な活動までを幅広く、長期間にわたって利用できるでしょう。特に大判の電子書籍やPCレイアウトのWebサイトの読みやすさは、このサイズならではのメリットです。
一方で、純正アクセサリーのラインアップにはやや不満が残ります。キーボードは高価なものしか用意されておらず、そのキーボードを購入しないとキックスタンドを入手できません。また、サイズや性能の面からペンを使ってのクリエイティブ用途が期待されるものの、実際のペン性能が頼りないのは残念です。
Galaxy Tab S9 Ultraが最大のライバルで、本機を検討しているならばほぼ必ず比較対象になると思いますが、キーボードやカバーなどの周辺機器、接続方法など、自身が利用したいスタイルを想像しながら選択するのが良いでしょう。
本機はリーズナブルなことと、iPadのMagic Keyboard風のキーボードや2ポートの端子、ディスプレイ入力などの独自の訴求点があることが有利です。Galaxy Tab S9シリーズは、SoCやナローベゼルなどでよりハイエンドを追及していること、高スペックのままで取り回しの良い12.4型も選べること、お絵描きガチ用途ならワコムの「Wacom One Pen」(動作は無保証の自己責任ですが)の夢が見られるかもしれないことなどが利点になります。
そして、LAVIE Tab T9も非常に貴重な小型サイズのAndroidタブレットです。オールマイティーな高い性能だけでなく、ゲームのための仕様を多く盛り込んでいるので、バッテリー保護機能などを利用しながらヘビーな用途で長期間頼れるモデルになると期待できます。また、ペンの描き味に違和感が少ないのも魅力的です。
本機も安価な端末ではないですが、持ち運びやすいサイズの利点もあり、メディア鑑賞やゲーム、コミュニケーション、時には手帳、時には気楽にお絵描きと、使用頻度を上げやすく、かけたコストの元を取るのが難しくないモデルと言えるでしょう。
といったところで……
いやー… なんかすごいですね。両モデルともに、Androidタブレットの新たな選択肢として登場してくれただけで敬礼したくなるような類いの製品です。そしてそのいずれもが、しっかりと力を入れて作りこんだ製品になっていると思います。以前少し話したAndroidタブレットの盛り上がりは、まだ続いていると思います。願わくば、このままシリーズとして魅力が上がっていってくれることを期待したいです。
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