プロナビ

Core i9搭載のミニPC「Minisforum NAB9」は最大4画面出力に対応 ワンタッチでカバーも取れる その実力をチェックした(3/3 ページ)

» 2024年05月01日 12時00分 公開
[Yukito KATOITmedia]
前のページへ 1|2|3       

ベンチマークテストで実力をチェック!

 ここからはNAB9に搭載されているCore i9-12900HKの性能について、ベンチマークテストを通してチェックしてみよう。

 今回はCore i7-12650Hを搭載した「Minisforum UN1265」の計測結果を比較参考値として用意した。

CINEBENCH R23

 まずは、3Dレンダリングを行いCPUの性能をテストする「CINEBENCH R23」を実行して、Core i9-12900HKの実力を測ってみた。結果は以下の通りだ。

【マルチコア】

  • Core i9-12900HK:1万3162ポイント
  • Core i7-12650H:1万896ポイント

【シングルコア】

  • Core i9-12900HK:1914ポイント
  • Core i7-12650H:1707ポイント

 Core i7-12650Hは最大クロック数が4.70GHzで、Pコアが6基、Eコアが4基の計10コアであるのに対し、Core i9-12900HKは、最大クロック数が5.0GHzで、Pコアが6基、Eコアが8基の計14コア構成であることから、Eコアの増加と最大クロック数の増加がスコアに反映されている。結果として、マルチコアの結果が約20%、シングルコアの結果が約12%向上している。

photo CINEBENCH R23の結果

PCMark 10

 続いてさまざまなアプリケーションを実行して、総合的なパフォーマンスを測定できる「PCMark 10」を実行し、NAB9の総合的な実力を試してみた。結果は以下の通りだ。

【総合スコア】

  • Minisforum NAB9:6463ポイント
  • Minisforum UN1265:5312ポイント

【Essentials】

  • Minisforum NAB9:1万1401ポイント
  • Minisforum UN1265:9820ポイント

【Productivity】

  • Minisforum NAB9:8106ポイント
  • Minisforum UN1265:7095ポイント

【Digital Content Creation】

  • Minisforum NAB9:7929ポイント
  • Minisforum UN1265:5841ポイント
photo PCMark 10の結果

 NAB9に搭載されているCore i9-12900HKの内蔵グラフィックスはIntel Iris Xe Graphics eligibleが採用されており、最大動的クロック数が1.45GHzで実行ユニットが96となっている。

 それに対して、UN1265に搭載されているCore i7-12650Hの内蔵グラフィックスは、Intel UHD Graphics for 12th Gen Intel Processorsが採用されている。こちらは、グラフィックス最大動的クロック数が1.4GHzで実行ユニットが64と、同じAlder Lake-Hファミリーであっても差別化されている。

 この結果から、Webブラウジングやビデオ会議、アプリ起動時間などから一般的なPC利用時のパフォーマンスを測定するEssentialsを始め、GPU性能に依存するProductivity、Digital Content Creationのテスト項目全てでNAB9の優位性が表れた結果となった。

予算に余裕があれば、NAB9を選びたい

 ベンチマークテストの結果を見ると、Core i9-12900HKを搭載したNAB9のパフォーマンスの高さが目立つ。Minisforum NABシリーズは今回紹介したNAB9以外に、Intel Core-i7 12650Hを搭載したNAB6と、Intel Core i7-12700Hを搭載したNAB7の3モデルが展開されている。

 Intel Core i7-12700HはPコアとEコアは同じ数が搭載されていながら、最大クロック数は4.7GHzとなっており、内蔵グラフィックスもCore i9-12900HKと同じくIntel Iris Xe Graphics eligibleが搭載されている。その上で最大動的クロック数は1.4GHzと抑えられているため、NABシリーズについても、松竹梅でモデル分けがなされているといえるだろう。

 予算に余裕があればNAB9を選択したいところだが、その分ピーク時平均の消費電力が高くなるため、ランニングコスト(電気代)が少し高くなるデメリットもあるので、総合的に見て購入するモデルを選びたい。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー