ASRockの「DeskMini X600」には自作PC気分を手軽に味わえるロマンあり! “小さな”実機をじっくり検証した(2/5 ページ)

» 2024年06月25日 12時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]
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 続いてDeskMini X600の内部にパーツを搭載していこう。まずケースを開けるには背面4隅のネジを外す。ネジを外せばスライド式にマザーボードベースを引き出せる。フロントパネル用のケーブルだけはケース側と接続されているので、これを外せばマザーボード上へのパーツの装着が楽になる。

photo 背面の4つのネジを外せばスライド式にマザーボードベースが引き出せる

 マザーボードはMini-ITXよりもさらに一回り小さいが、AM5ソケットにM.2スロット(PCI Express Gen 5 x4)、2本のSO-DIMMスロットといった具合で構成は同じだ。高密度に感じるが、実際に組んでみるとそこまで窮屈感はない(あくまでMini-ITX比だが)。

 なお、マニアな方にはMOSFETなどの部品をじっくり堪能していただきたい。チョークの数から6フェーズと思われるが、その裏を見るとタンタルだろうか、薄型のMOSFETが19個並んでいる。たぶん、これをおかずに白飯3杯いけるマニアもいるだろう。

photo マザーボード上にあるのはAM5ソケットにM.2スロット、SODIMMスロットだ。ノートPC用SO-DIMMを使うことを除けば通常のマザーボードと同じである

 サポートしているCPUについては、AM5のRyzen 8000G/7000シリーズで、かつTDPが65W以下だ。ただし多くの理由から、実質的にはRyzen 8000Gシリーズが本命と思われる。Ryzen 7000シリーズでは、末尾「F」以外には統合GPUが搭載されたものの、性能は必要最低限だ。

 プリントサーバのような使い方ならそれでもよいが、デスクトップPCとして利用するには少々キビシイ……。一方のRyzen 8000Gシリーズは統合GPUとしてはかなり高性能ではある。グラフィックスカードを搭載できないDeskMini X600なので、統合GPU性能の高さを選択の基準とするのがよいだろう。

 DeskMiniシリーズが、他のミニPCに対して大きくアドバンテージを持っているのが、ストレージの拡張性だ。マザーボードベース裏には2.5インチシャドーベイを2基備えている。また、マザーボードベースからマザーボードをいったん取り外せば、2番目のM.2スロット(PCI Express Gen 4 x4)にアクセスできる。トータル2基のM.2 SSD、さらに2基の2.5インチSSD/HDDを搭載できるのは、通常このサイズのミニPCでは考えられないだろう。

photo 上寄りの部分に6つほど出っ張った部分+ネジ穴が見えるが、ここが2.5インチシャドーベイである。中央下寄りに左右に並ぶ2つの端子が本製品のSerial ATAポートだ
photo 専用のSerial ATA変換ケーブル(製品に添付)を利用する
photo マザーボードを取り外せば、裏面に設けられた2番目のM.2スロットにアクセスできる

DeskMini X600をベースにカスタムPCを組んでみた

 それでは今回試しに組んでみたDeskMini X600のパーツリスト(OSなどは別)を紹介しよう。

  • パーツリスト
    1. ベース:DeskMini X600(3万3000円前後)
    2. CPU:Ryzen 5 8600G(3万4000円前後)
    3. メモリ:DDR5-5600 32GB(1万8000円前後)
    4. ストレージ:Crucial T705(M.2、Gen 5 x4、2TB)(2万6000円前後)
    5. CPUクーラー:Noctua NH-L9a-AM5(7000円前後)
    6. LEDストリップ:DeskMini Addressable LED(3000円前後)
photo Ryzen 5 8600G
photo DDR5-5600 SODIMM 16GB×2枚
photo 2TBのM.2 SSD
photo Noctua NH-L9a-AM5
photo DeskMini Addressable LED

 ハイパフォーマンスでもミニマルでもなく、Ryzen 5を中心としたメインストリーム向けのスペックだ。上記構成での予算は12万円前後となる。下2つについてはカスタマイズパーツなので省くのもアリだ。その場合で11万円前後になる。

 CPUやメモリ、ストレージが組み込まれて販売されている完成品のミニPCと比較してコスパどうか、気になる方は多いと思う。

 実機がないので実売価格ベースの調査だが、同じZen 4世代でRyzen 5搭載モデルは10万円前後(クーポンは除外する)のようだ。OSの価格も含めると2〜2.5万円程度、DeskMini X600の方が高くなるだろう。ただ、性能という点では完成品ミニPCがモバイル向けCPUであるのに対し、DeskMini X600はデスクトップ向けCPUを搭載する。パフォーマンスは1つ上のクラスとなるので、同じ性能の完成品ミニPCを求めるなら1つ上のCPU……という具合で価格差は小さく、あるいは逆転することもあるだろう。筆者なら自作PC気分を味わえるDeskMini X600のロマンを選びたい。

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