「Lofree Touch PBTワイヤレスマウス」は、左右ボタンがキーボードのキーのようなユニークなデザインのマウスだ。オレンジがかった温かみのあるサンドベージュカラーはレトロな印象も併せ持つが、11月にはカラーリングをLofree Blockに合わせたバリエーションも発売される予定となっている。
左右ボタンはサイズ違いのキーキャップ風デザインで、実際にキーキャッププラーを使用することで取り外すことが可能になっている。換装用のキーキャップも販売されているが、どれもポップなイラスト好みが分かれそうだしれない。
これらのユニークな左右ボタン、シンプルなホイールとあわせ、弁当のおかずのように小型ディスプレイが詰め込まれているのもユニークなデザインだ。ディスプレイにはDPI設定、接続方式、バッテリー容量が表示される。ただ、筆者の利用姿勢だと天板カバーと干渉してディスプレイが見えづらかった。
接続方式は有線、2.4GHz、Bluetooth(最大2台ペアリング可能)をサポートしている。切り替えは底面のMボタンで行うが、1回押すごとに順次切り替わるため、Bluetooth(#2)からBluetooth(#1)に切り替えるためには3回押さなければならない。底面にはこの他に電源のスライドスイッチがあるが、3製品を通して見ると、どうにもこのあたりが整理されていないような印象だ。
DPI設定は800/1600/2400/3600/4000、カスタムの5つを天板上のDPI切り替えスイッチで切り替える。カスタムはDPI切り替えスイッチを3秒長押ししてからホイールで設定、ホイールの押し込みで保存する。当初、直感的にDPI切り替えスイッチを押して保存だと思い込んでいたのだが、この操作だと設定キャンセルになってしまうので注意してほしい。DPI切り替えスイッチは天板カバーのスリットを通して操作するが、カバーに高さがあり、かなり爪を突っ込まないと操作できなかった。
ボディー面はマットな仕上げになっており、触り心地が良く、指紋が付きにくい。素材にはPBTを使用しており、一般的なABS樹脂やポリカーボネイトに比べ、耐久性と耐摩擦性に優れている。紫外線にも強く、色あせしにくいため長期間に渡ってきれいな状態を保てる。
サイズは約108(幅)×68.5(奥行き)×42.5(高さ)mmと、標準的な日本人にフィットするコンパクトなモデルだ。ただし、前後/左右が小ぶりな割には高さがある。この高さは天板部分のカバーによるものなので、カバーを外してしまえばかなり高さは抑えられる。その他にもディスプレイが見やすくなる、DPI切り替えスイッチが押しやすくなる、というメリットもあるが、カバー固定用のステム状パーツが露出するため、デザイン的にはかなり見劣りしてしまう。個人的には下半分のみのカバーパーツがあるといいのにと思った。
このサイズのマウスとしては珍しく、左側に薄板状のサムレストがついている。親指の負担を減らせる点はメリットだが、ポジションが固定される分、大きめの手の人には進む/戻るボタンが少し窮屈に感じるかもしれない。また、全体的にマウスの滑りはあまり良くないように感じたが、これはサムレストで接地面が増えたことも影響しているのかもしれない。もっとも、サムレストの裏側はソール部以外はほとんど接地しないようになっているので、マウスソールの素材そのものの影響も大きそうだ。
Lofreeのブランドコンセプト「2m2」は、ユーザーの手の届く範囲に焦点を当て、身の回りの空間をスタイリッシュで機能的な製品で満たすことを目指すというもの。キーボードやマウスなどのPC周辺機器が含まれるOffice 2m2、扇風機やランプのLife 2m2、美容系のMakeup 2m2など、幅広い範囲で魅力的なデザインの製品を展開している。
だが、デザインを前面に押し出しているブランドにもかかわらず、Lofree Flowの完成度の高さは目を見張るもので、ロープロファイルキーボードの最高傑作という評価も少なくない。いくつか苦言を呈したところもあるが、その中のいくつかは本体だけでカスタマイズできるようにしようとしたために生じたものにも思える。
現在先行注文受付中の新モデルキーボード、「Lofree Edge」では専用カスタマイズソフトウェアがリリースされ、マクロなどにも対応できるようになった。機会があればこちらもレビューしたい。
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