次は電源の接続状態や、電源設定でどれだけ性能が変わるかです。本機の電源設定には「推奨」「高パフォーマンス」「最も高いパフォーマンス」がありますが、今回は「推奨」と「最高」だけを使い、「AC電源接続+推奨」を100%とした速度で比べました。
意外にも、どの条件でもたいして性能が変わりません。従来のPCではACアダプターを外した途端に動作がモッサリになるモデルもあったので、バッテリー動作で遅くならないのはうれしい点です。
また、全体として冷却ファンが静かなのが印象的でした。平常時はほとんど気になることはなく、全コアをぶん回すようなテストですら、聞こえるけどうるさくはないぐらいにとどまっています。
バッテリー持続時間も非常に好印象でした。自分で2時間ぐらいずつ試した限りでは、輝度40%の設定で
で、バッテリーが満タンからゼロになるペースで減っていきました。軽い作業で10時間以上が見込めるならば、外出先に長時間いる場合でも、自宅で持ち運びながらでも、かなり使いやすいと思います。
とはいえ、最近はIntelやAMDのノートPCもバッテリー持続時間は従来から大きく改善しています。特に「Intel Evo」準拠PCでは「フルHD機種において実使用で9時間以上」の達成が求められていたり、大容量バッテリーなども加えてかなりの長時間駆動を実現していたりするモデルは少なからずあります。そういう意味では、AppleがIntelからApple Siliconに移行した2020年ほどの決定的な差とは言えなくなっています。
また、高負荷でぶん回しているときには相応にバッテリーは減ります。CINEBENCHのような全コア全力のベンチマークを走らせていると、2時間はもたなそうなペースでバッテリーが減っていきました。
冒頭にも書いた通り、濃い味を求めて買っているので、本機をいじっている間に起こる不都合のほとんどは、自分にとっては「お〜」で済みます。それでもちょっとショックだったのは、これまで体験したことのない重めのWi-Fiの問題に遭遇したことです。
いつも使っている自宅のWi-Fiアクセスポイントに接続して使っていたら何か通信が途切れ、おかしいな? と思っていると、ついには同じアクセスポイントにつながっている機器が全て通信不能になりました。
Wi-Fiルーターは国内のコンシュマー向けとしては信頼されているメーカーのWi-Fi 6対応製品で、古くないモデルです。どうやらしばらく利用しないなどで低電力状態になるタイミングで問題が発生するらしい、以上のことは今回分からず、現在は別のWi-Fiルーターを使って問題を迂回(うかい)しています。
これ自体はレアケースでしょうし、「相性」とか「おま環」の一種だと思います。ただ、トラブルが発生したときに、フォーラムやコミュニティーに期待できる情報量がIntelプラットフォームに対して圧倒的に少ないのも、現状のスナドラPC共通の弱みとも言えそうです。
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