「Surface Laptop 7」を思わず自腹購入! プロイラストレーターが試して分かった満足点と懸念点ある日のペン・ボード・ガジェット(4/6 ページ)

» 2024年07月24日 12時00分 公開
[refeiaITmedia]

周辺機器はより厳しい現状

 液タブ以外の周辺機器も見ておきましょう。ドライバが無くても動くUSBストレージや充電器などはほとんど問題ないですが、問題があるのは、ドライバを導入しなくてはいけないのにArm版のドライバがない場合です。ここもザッとで恐縮ですが、見ていきます。

Snapdragon X Elite スナドラPC Surface Laptop 7 13.8インチ Copilot+ PC ノートPC 2in1 スナドラPC以外にPCを持っていなければ、かなり困った事態になると思います

 キヤノンのプリンタは、OSの標準ドライバで動作する、というような記述もあります。手元ではOSがプリンタを認識している様子でしたが、エラーが表示されて印刷動作には至りませんでした。液タブと同様に、ドライバがインストールできない場合や、インストールされるものの正常に動作しない場合などさまざまですが、現状ではあまり期待しないのがよさそうです。

従来のハイパフォーマンスノートPCに引けを取らない高い性能

 それでは、性能もチェックしておきます。手元にはあいにく、2020年に散々Apple Silicon版MacBookの“かませ犬”にされたIntel MacBookとほとんど同じ内容のWindowsノートしかなく、比較に使うには古すぎます。

 そこで、Ryzen 7 8700GをTDP 35W制限にしたデスクトップPCを用意しました。この状態で、7840HSや8840HSなど、Core Ultra 7と競合するCPUを備えた高性能の薄型ノートPCと近い使用感になると思います。

Snapdragon X Elite スナドラPC Surface Laptop 7 13.8インチ Copilot+ PC ノートPC 2in1 デスクトップ用のRyzen 7 8700Gですが、CPUとしてはノートPC用の7840HSや8840HSと中身はかなり似ています

 まずは、Armに対応しているアプリやベンチマークテストでの比較です。Ryzen 7 8700G(TDP 35W)を100%としたときの速度比較ですが、でこぼこはあるもののだいたい似た性能になっているのが読み取れます。勝った負けた的な話は避けますが、Snapdragon Xの中で最下位のモデルであっても、高性能なノートPCとしてサクサク動くだろうということは読み取れると思います。

Snapdragon X Elite スナドラPC Surface Laptop 7 13.8インチ Copilot+ PC ノートPC 2in1 Ryen 7 8700Gは、ノートPCよりシングルスレッドが高くなりがちなのを加味すると、よく競っていると思います

 実際に、しばらく使って体が慣れた状態で2つのPCを入れ替えたり、アプリの起動時間なども比べたりしてみましたが、どちらかがモッサリということもなく、似たような感覚で使えました。

 次にArm非対応のアプリで、8700Gではネイティブ動作、Snapdragon X Plusではエミュレーション動作になる状態で比べてみます。こちらはエミュレーションのペナルティで7割ぐらい、といったところでしょうか。

Snapdragon X Elite スナドラPC Surface Laptop 7 13.8インチ Copilot+ PC ノートPC 2in1 実用的ですが、性能が重要な用途には使いたくないです

 GPU性能は何とも言えないばらつき方をしているとはいえ、本格的にゲームをやるようなPCではないとすれば、十分な能力があるといえそうです。

Snapdragon X Elite スナドラPC Surface Laptop 7 13.8インチ Copilot+ PC ノートPC 2in1 ULの「Wild Life Extreme」のスコアが異様に高いのが目につきます。性能アピールのプレゼンにも使用されていたベンチマークテストゆえ、何か最適化されていたりするのでしょうか……

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