液タブ以外の周辺機器も見ておきましょう。ドライバが無くても動くUSBストレージや充電器などはほとんど問題ないですが、問題があるのは、ドライバを導入しなくてはいけないのにArm版のドライバがない場合です。ここもザッとで恐縮ですが、見ていきます。
キヤノンのプリンタは、OSの標準ドライバで動作する、というような記述もあります。手元ではOSがプリンタを認識している様子でしたが、エラーが表示されて印刷動作には至りませんでした。液タブと同様に、ドライバがインストールできない場合や、インストールされるものの正常に動作しない場合などさまざまですが、現状ではあまり期待しないのがよさそうです。
それでは、性能もチェックしておきます。手元にはあいにく、2020年に散々Apple Silicon版MacBookの“かませ犬”にされたIntel MacBookとほとんど同じ内容のWindowsノートしかなく、比較に使うには古すぎます。
そこで、Ryzen 7 8700GをTDP 35W制限にしたデスクトップPCを用意しました。この状態で、7840HSや8840HSなど、Core Ultra 7と競合するCPUを備えた高性能の薄型ノートPCと近い使用感になると思います。
まずは、Armに対応しているアプリやベンチマークテストでの比較です。Ryzen 7 8700G(TDP 35W)を100%としたときの速度比較ですが、でこぼこはあるもののだいたい似た性能になっているのが読み取れます。勝った負けた的な話は避けますが、Snapdragon Xの中で最下位のモデルであっても、高性能なノートPCとしてサクサク動くだろうということは読み取れると思います。
実際に、しばらく使って体が慣れた状態で2つのPCを入れ替えたり、アプリの起動時間なども比べたりしてみましたが、どちらかがモッサリということもなく、似たような感覚で使えました。
次にArm非対応のアプリで、8700Gではネイティブ動作、Snapdragon X Plusではエミュレーション動作になる状態で比べてみます。こちらはエミュレーションのペナルティで7割ぐらい、といったところでしょうか。
GPU性能は何とも言えないばらつき方をしているとはいえ、本格的にゲームをやるようなPCではないとすれば、十分な能力があるといえそうです。
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