それでは、まとめていきましょう。
Surface Laptop 7は非常に良いノートPCです。ボディー/ディスプレイ/キーボード/タッチパッド/内蔵スピーカーの音質など、多くの点で高い品質を実感できるできになっており、通常ではトレードオフになりがちな性能/静粛性/バッテリー持続時間が、どれも犠牲にならず満足できるレベルにあります。所有欲を満たすできでもあり、長く頼れる性能を持っているといえます。
一方で、Arm版Windowsには長い歴史があるにも関わらず、互換性の問題は続いています。ゲームやシステムに関連するアプリ、周辺機器のドライバなどでは特にArm版を入手できないために利用しづらい状況のままです。これによって、
と、最適なユーザーを見つけるのが難しいモデルになってしまっています。個人的には、現状のスナドラPCはWindows PCの中心ブランド(今回で言えばSurface ProやSurface Laptop)として販売される用意はまだできていないと思います。欧米のように気軽に返品できる商習慣があまりない国内市場ではなおさらです。
Copilot+については、「まだCopilot+ PCは発売されていない」と考えるのが良いと思います。目玉の「Recall」機能はリリースが撤回されていつ出るかわからない状態、それ以外の機能は、従来からあったり他所にもあったりするようなもので、洗練されているわけでもありません。
先のチャットAIのブーム以来、いろんなメーカーが良く言えば覇気にあふれ、悪く言えばsloppyというか、強引で空約束ぎみになっています。Copilot+が欲しいとしても、IntelもAMDもこれに対応できるCPUを出す予定があり、ほどなく互換性の心配をしなくていいモデルが出てくるはずです。いずれにせよ、しばらく忘れてみるぐらい、のんびりと構えて見るのが良いでしょう。
何か、レビューとして普通に書くと内容は厳しくなってしまいますね……。かといって今、自分がこのモデルを気に入っていないわけではないです。普通にボディーをなでなでしていますし、気軽な用途や出先では今後も頻繁に使っていくでしょう。
その中で不具合が直り、Arm版Windowsのエコシステムが育っていけばとても良い味。もし衰退してしまうなら……なおさら味わっておきたい味、といったところで。
すくすくと育った、Arm版Windowsを報告できる日がくるといいな。
新型「Surface Laptop」を開封 本体同色の外箱からも気合いが伝わってくるSnapdragon X搭載の“Copilot+ PC”
華やかな“Copilot+ PC”売り場、でも「それ、Arm版Windowsですよね?」 “分かっている人があえて選ぶPC”が一般層に猛プッシュされている不安
「Copilot+ PC」って何だ!? 「AI PC」は早くも第2世代へ
「Copilot+ PC」なら最高のAI経験を得られる? リコールやコクリエイター機能を使ってみた
なぜASUSは「Copilot+ PC」を他社に先駆けて数多く用意できたのか? 同社幹部に聞くCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.