さて、何かお小言みたいになっちゃった気もするので、ここからはイラスト用途での現況を見ていきます。自分はこのPCをイラスト制作に使う予定はないですが、せっかく買ったので使えるかどうかを見ておきましょう。
まず、ワコム/HUION/XPPenのタブレットドライバは今のところArm対応していないようです。えっ、終了……!?。
手元で試した限り、ワコムのドライバはインストール不可、HUIONのドライバはエミュレーション状態でインストールされ、手元の板タブで試すと、Armアプリ上では動作しないもののエミュレーション状態のアプリ上では動作している様子でした。
また、ワコムはArm対応作業中なので、いずれ使えるようになるでしょう。
本機はSurfaceペンにも非対応です。Surface Laptop 5や6はペンが利用できていましたが、今回は仕様表から「ペンの互換性」という項目自体が削除されています。個人的には普通のノートPCでも書き込みやマーキングにペンは使いたいので、ここは残念な点です。
総じて、現状ではイラスト用途は対応待ちの状態です。ドライバが出てきたら、既にArm版が提供されているPhotoshopは問題なく使えるようになるでしょう。CLIP STUDIO PAINTなどのアプリは現状でもエミュレーションで動作しますが、動作速度にハンデを負うはずなのでうれしくはないです。他のクリエイティブ用途においても、メジャーな動画制作アプリはまだArm対応は道半ばで、今すぐにスナドラPCを進んで選ぶ理由はないと言えます。
せっかく互換性に話が及んだので、エミュレーションで動作するアプリについても見ておきましょう。ちょっと乱雑ではありますが、手元でよく使うアプリをざっと試した結果が以下の通りです。
エミュレーション動作による性能低下もほどほどに抑えられているため、重いアプリでもなければモッサリ感もなく実用的に動作します。一方で動かなかったアプリは、システムの深めのところを触らなくてはならないものが多いようです。
特にGoogle DriveやGoogle 日本語入力、ATOKなどは無いと困る人もいるはずで、それだけでご破算という場合もあると思います。
ゲームについては手元では試していませんが、動いたり動かなかったり、動いても不安定だったり、オンライン対戦のためにアンチチートツールが導入されるものはだいたいNGだったりと、一般的なアプリより厳しいようです。
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