Windowsでは、日本語を含む一部言語の文字を入力する場合に「IME(Input Method Editor)」と呼ばれるアプリが必要となる。OS標準の日本語IMEとして「Microsoft IME(MS-IME)」が用意されているので、多くの人はそれを使っていると思う。
しかし筆者の場合、使っている辞書セットの都合から、普段はジャストシステムのIME「ATOK(エイトック)」を利用している。そのため、何も考えずにSurface Pro(第11世代)にもATOKをインストールすることにした。
インストール自体は問題なく完了し、再起動すると「ATOKスタートアップツール」で初期設定も行えた。
ところがその後、事件が起こる。一部のアプリにおいて、ATOKを使った日本語入力ができないのだ。全てのアプリではない。あくまでも、一部のアプリのみで発生する事象だ。この場合、Ctrl+Shiftキーを押してMS-IMEに切り替えれば問題なく日本語を入力できる。
なぜATOKで日本語入力を受け付けてくれないのか――ジャストシステムのWebサイトで動作要件を改めてチェックすると、「Arm版Windowsは動作保証外です」と記されていた。動作しないとも、動作するとも書いていないという状況だ。
もう少し詳しく調べてみたところ、ATOKはIntelアーキテクチャのアプリでは文字入力可能で、Armアーキテクチャのネイティブアプリでは文字入力できないことが判明した。つまり、IntelアーキテクチャのIME(現在のATOK)は、Armアーキテクチャのアプリで文字入力できないということなのだ。
恐らく、この問題を解決できる方法はIME(ATOK)のArmネイティブ対応しかないと思われる。ジャストシステムさん、どうにかなりませんかね……?
セットアップを完了し、IntelアーキテクチャベースのPCと同じように使えると期待したところ、いきなり文字入力の面でつまずいてしまった筆者。ArmアーキテクチャのSurface Pro(第11世代)を使いこなすことはできるのだろうか?
今後、機会を見て不定期で本機のレビューを続けていく。楽しみにしていてほしい。
Arm版の「Copilot+ PC」で既存アプリは快適に動作する? 新型「Surface Laptop」で試してみた
Armベースに完全移行した新型「Surface Pro/Laptop」が登場 45TOPS実現の「Snapdragon X」でAI PC体験を強化 約8万円の上位純正キーボードも
Snapdragon X Eliteを搭載した新型「Surface Laptop」 パフォーマンスをチェック ARM版Windowsの未来は意外と明るい?
華やかな“Copilot+ PC”売り場、でも「それ、Arm版Windowsですよね?」 “分かっている人があえて選ぶPC”が一般層に猛プッシュされている不安
「Copilot+ PC」なら最高のAI経験を得られる? リコールやコクリエイター機能を使ってみたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.