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ストレージ用通信プロトコル「NVMe 2.1」登場 AI時代のデータニーズに応えてセキュリティと可用性を向上

» 2024年08月09日 19時45分 公開
[井上翔ITmedia]

 NVM Expressは8月6日(米国太平洋夏時間)、データストレージのインタフェース規格「NVM Express(NVMe) 2.1」を発表した。従来の最新バージョンである「NVMe 2.0」と比べると、AI(人工知能)を中心にデータセンターにおいてストレージへのアクセスが増えている現状を踏まえて、複数の新機能が追加されている。

NVMe 2.1 NVMeの規格は、インタフェース回りの他、入出力回り、転送回り、起動(ブート)回りの細かい仕様の集合体だ(出典:NVMe Specifications Overview

NVMe 2.1の主な新機能

 NVMe 2.1に実装される主な新機能は以下の通りだ。いずれも、大量のデータを取り扱うことや、セキュアさの確保を目的としたものとなる。

  • NVMe Network Boot:ファブリック(NVMe-oF)経由で接続したNVMeデバイスからOSを起動する機能
  • NVMe High Availability:AIやHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)のデータセンターでの利用を想定して、高可用性システムを構築するためのソリューション
  • NVMe Live Migration:NVMeコントローラーと名前空間をNVMeサブシステムにおいて移行しやすくする仕組み
  • 入出力単位での暗号化キー付与:データごとに暗号化キーを変えることで、デバイスやストレージの盗難/紛失に伴うデータ漏えいリスクを低減
  • Scalable Resource Management:NVMe/NVMe-oFにおいて、ワークロードの規模に応じてリソースを構築/構成/プロビジョニングできるフレームワークを用意
  • Fabric Zoning and Pull Registrations:集中検出コントローラ(CDC)を用いることで、データのアクセス制御を向上

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