白色ボディーに外部GPUを搭載! マウスコンピューターの「DAIV R4-I7G50WT-B」を試して分かった設定の妙(3/4 ページ)

» 2024年08月28日 12時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]

クリエイティブ業務向けのCPU&GPU設定が性能にも現れる

 ここでGPU-Zのステータスに着目したい。次のパフォーマンス検証に関わってくるところだからだ。

マウスコンピューター 14型モバイルノートPC 外付けGPU 第13世代Core i7 GeForce RTX 4050 Laptop GPU クリエイター向け DAIV R4-I7G50WT-B GPU-Zから見た本機のGeForce RTX 4050 Laptop GPU

 GPU-Zのスクリーンショットで注目してほしいのはブーストクロックの値だ。本機は1605MHzとなっている。NVIDIAのWebサイトでGeForce RTX 4050 Laptop GPUのブーストクロック仕様を見ると、1605〜2370MHzなので、仕様内だが最も低いクロックの設定であることが分かる。

 パフォーマンスを求めるゲーミングノートPCなどでは、性能の高い2370MHzの設定を適用するものがほとんどだ。しかし本機では電力的に無理がある。GeForce RTX 4050 Laptop GPUの仕様のGPUサブシステム電力を見ると35〜115Wで、CPUのCore i7-13620Hも最小保証電力が35W、ベースパワーが45W、最大ターボパワーが115Wだ。

 150WのACアダプターでCPUとGPU、両方が最大消費電力だったらオーバーしてしまう。本製品では最大150Wの電力を、(TDPに制限をかけて=クロックを落として)GPUとCPU、その他のシステム電力でシェアしているわけだ。

 こういった仕様を理解した上で、ベンチマークによるパフォーマンス検証を見ていこう。

 まずPCMark 10のOverallは7555ポイントだった。シナリオ別に見るとEssentialsが1万561ポイント、Productivityが1万1310ポイント、Digital Content Creationが9796ポイントとおおむね1万ポイント前後となっている。

 1万ポイントは快適さの目安とも言える。そこをクリアしている点で本機には十分なパフォーマンスがあり、資料作成やそのためのWeb閲覧、Web会議といったクリエイティブ用途以外でも快適な利用が可能だ。

マウスコンピューター 14型モバイルノートPC 外付けGPU 第13世代Core i7 GeForce RTX 4050 Laptop GPU クリエイター向け DAIV R4-I7G50WT-B PCMark 10のテスト結果

 CINEBENCH R23のMulti Coreスコアが1万1632ポイント、Single Coreが1872ポイントだった。通常、Core i7-13620Hに最大の電力を供給すれば1万5000ポイントに達するので、本製品ではCPU側のブーストも抑えられている結果だ。

 とはいえ、ここでも1万ポイント(CINEBENCH R23の場合)は超えている。これはモバイルPCで一般的な「U」シリーズのSKUであるCore i7と比べるとやや高めのスコアと言える。

マウスコンピューター 14型モバイルノートPC 外付けGPU 第13世代Core i7 GeForce RTX 4050 Laptop GPU クリエイター向け DAIV R4-I7G50WT-B CINEBENCH R23のテスト結果

 ブーストクロックを抑えたGeForce RTX 4050 Laptop GPUが、どのくらいのパフォーマンスを発揮するか興味のある人が多いだろう。そこでFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークのスコアをCPU内蔵GPU(Intel UHD Graphics for 13th Gen Intel Processors)とGeForce RTX 4050 Laptop GPUで比較してみた。

 フルHD(1920×1080ピクセル)/高品質(GPU負荷が高い)を3回計測したデータで見ると、CPU内蔵GPU時の平均が6801ポイント、これに対してGeForce RTX 4050 Laptop GPU時の平均は6831ポイントだ。

 GeForce RTX 4050 Laptop GPUの方が高スコアだったが、30ポイントの差はほとんど誤差の範囲である。なお、ブーストクロック制限のないGeForce RTX 4050 Laptop GPUは8000ポイント台だ。そう考えると、無理にディスクリートGPUを搭載する意味があるのか、と思うかもしれないが、次のテスト結果を見てほしい。

マウスコンピューター 14型モバイルノートPC 外付けGPU 第13世代Core i7 GeForce RTX 4050 Laptop GPU クリエイター向け DAIV R4-I7G50WT-B FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークのテスト結果

 こちらは、PCMark 10のDigital Content CreationシナリオをCPU内蔵GPUと(ブーストクロック制限ありの)GeForce RTX 4050 Laptop GPUで比較したものだ。3つのテストとも明らかにGeForce RTX 4050 Laptop GPU時の方が高スコアだ。

PCMark 10 Digital Content Creationシナリオのスコア(3回平均)
テスト名 CPU内蔵GPU GeForce RTX 4050 Laptop GPU
Digital Content Creation 9,725.67 9,952.67
Photo Editing 13,102.67 13,308.67
Rendering and Visualization 11,421.33 11,696.00
Video Editing 6,148.00 6,334.67

 PCMark 10のDigital Content Creationに含まれる3つのテストでは、OpenCLやOpenGLが利用されている。いずれも一般用途ではあまり使われないが、クリエイティブ系のアプリケーションでは用いられることがあるAPIだ。

 OpenCLやOpenGLの他、クリエイティブ系アプリケーションで用いられるAPIとしてはCUDAが挙げられる。CUDAはまさにGeForce固有のAPIなので、CPU内蔵GPUだけのモデルでは利用できない。こうした点を総合すると、電力制限をかけているとは言え、GeForce RTX 4050 Laptop GPUを搭載することに意義があることが分かる。

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