ここからは、ベンチマークテストの結果を見ていこう。CINEBENCH R23(最低実行時間10分)のスコアは1万822ptsだった。比較対象は、フォームファクターがやや大きめ(約1.3〜1.5kg)の製品が多いため目立たないが、1kg以下のモバイルノートPCとしては非常に優秀だ。Core i5-8250U搭載の旧世代機(ThinkPad T480s)と比べれば、進化は歴然としている。ビジネス用途で快適に利用できるのはもちろん、ちょっとした動画編集までストレスなくできるパワーを持つ。
PCMark 10/Modern Office Battery Lifeで計測したバッテリー駆動時間も実測で約11時間24分と十分だ。高負荷時にはそれなりにファンも回転するが、動作音は抑えられている。最新世代のCPUの電力効率を生かし、ビジネスPCとして良いバランスの製品にまとまっているといえるだろう。
CINEBENCH 2024実行後約10分経過時点でFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(室温28度)。右パームレストの最高温度は37.2度と少しじんわりしてくるが、空調強化やスポットの冷却アイテムなどで対応可能だろうHP EliteBook 635 Aero G11は、1kgを切る薄型軽量ボディーという付加価値がありながら、Ryzen 8040シリーズの電力効率の高さを生かし、快適に使える高いパフォーマンスを備えつつ、ロングバッテリーで静音運用といった要素をうまく整えた、快適に利用できる製品に仕上がっている。
また、CPUがNPUを統合していることにより、OS標準の高度なカメラ効果(Windows スタジオ エフェクト)が利用できる点も見逃せない。ビデオ会議では有用な機能だけに、ビジネス用途や学習シーンに使うPCとしてはしっかり価値がある。
今回の評価機であるRyzen 7 8840U搭載モデルは、直販価格で19万3380円から販売されている。Ryzen 5 8640U搭載モデルで15万9280円から購入可能だ。コストパフォーマンスも高く、ビジネスや学習向けに軽量で持ち運べるPCが欲しい人にとっては非常に魅力的な存在だろう。
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