ハーマンインターナショナルは9月19日、完全ワイヤレスイヤフォンのフラッグシップモデル「JBL TOUR PRO 3」の国内発売を発表した。カラーはブラックとラテの2色展開で、同社の直販価格は4万2900円、発売は10月3日の予定だ。
2023年に発売された「JBL TOUR PRO 2」の後継モデルにあたり、フラッグシップ「TOUR」シリーズの3代目となる。また、充電ケースにタッチディスプレイを搭載するスマート充電ケース採用モデルとしても、JBL TOUR PRO 2、「JBL LIVE BEAM 3」に続く3モデル目となっている。
JBL TOUR PRO 3は、フラッグシップの3代目ということもあり、さまざまな改良が加えられている。その1つが、JBLブランドでは初となるデュアルドライバーの搭載だ。JBL TOUR PRO 2は、10mmダイナミックドライバー1基のみだったが、JBL TOUR PRO 3では中低音を担う10mmダイナミックドライバーに加え、高域を担うBA(バランスドアーマチュア)ドライバーのデュアルドライバーとなっている。
イヤフォンの形状としては、パッと見では大きく変わってはいない。ステムが短めで、コンパクトな形状だ。
付属のイヤーピースはシリコン製のXS/S/M/L/XLの5種類の他、Mサイズのフォームイヤーチップが1つ付属している。フォームイヤーチップの付属もJBLでは初とのことで、これだけバリエーションがあると、自分の耳にあったサイズが見つかりそうだ。専用アプリで最適なフィット感(密閉されているかどうか)を確認できるようになっている。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は、「ハイブリッドノイズキャンセリング2.0」に進化した。リアルタイム補正時のフィルター計算を強化し、リアルタイム適応に対応している。あらゆる形状の外耳道と装着状態に適応することで、例えば、その場で友人にイヤフォンを貸したとしても、最適なANC効果を発揮できる。
そのANCのパフォーマンスも、さらに向上しているとのことだ。とはいえ、JBL TOUR PRO 2もANCの効果はかなり強力だったので、どれほど強力になったかは感覚的には分かりづらいのだが、モーター音のような低音のノイズはすぐ近くであってもほぼ聞こえなくなる。人の話し声は完璧には遮断できないが、それでも注意深く耳を傾けなければ気にならない程度に抑えられる。
駅でのアナウンスなどを聞く場合に便利な「外音取り込みモード(アンビエントアウェア)」はもちろんのこと、会話を始めると自動で再生中の音量を下げ、相手の声を聞きやすくする「トークスルーモード」も搭載している。トークスルーに関しては、会話を始めると自動的にトークスルーモードに移行する「スマートトーク」も利用可能だ。
JBL TOUR PRO 2から引き続き、イヤフォンを通して自分の声を聞くことができる「ボイスアウェア」も搭載している。通話中の自分の声をマイクで拾い、イヤフォンから出力するという機能だ。
イヤフォンをしている場合、自分の声が聞こえずに必要以上に大きな声を出してしまうということを防ぐのが目的だ。自分の声の大きさは、低/中/高の3段階に切り替えられる。JBL TOUR PRO 2で試した際は、あまり効果を感じなかったのだが、今回はしっかり効果を感じることができた。以前は単にうまく使えていなかった可能性もあるが、JBL TOUR PRO 3の性能が向上しているのかもしれない。
また、マイク性能が大幅に向上した。外側に2つのビームフォーミングマイク、内側にノイズ低減用のフォードバックマイクを内蔵する。新搭載のAIノイズ低減アルゴリズムにより、前モデルと比較して平均約18dBのノイズ低減効果を実現したとのことだ。これも実際に録音した自分の声を聞いたが、3Dプリンタのすぐ隣や、交通量が多い屋外でも自分の声のみをクリアに聞くことができた。
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