最後に稼働中の温度を計測した。ファン(ケース前面ファンを想定)有りとなしにおけるCrystalDiskMark実行中の温度変化を見た。1つはCrystalDiskMarkのデフォルトであるテストサイズ1GiB、5回計測と、もう1つはテストサイズ64GiB、9回計測でこちらはより長時間稼働させたらどうなるかの検証だ。室温は28度、室内は無風で計測している。
ファン無しでも極端に発熱量が多いということはなく、徐々に上昇していく傾向がある。もちろん書き込み読み込みを連続して長時間行うとより高い温度になる。その際、最大63度に達したが、いちおう本製品で望ましいとされる68度には達しなかった。
どちらもスコアの低下は見られなかった。この点で、FireCuda 530Rのヒートシンクは十分な冷却性能があると言える。
ただし、CrystalDiskMarkを間髪入れずに3回計測した際はさすがにスコアの低下が見られた。ファンレス運用でも大丈夫というわけではなく、ケースファンを用いて適切に冷却したい。適切に冷却していれば、性能も十分で、半導体特性の劣化も抑えられる。そしてヒートシンクなしモデルの場合は、マザーボードのM.2ヒートシンクや市販のM.2ヒートシンクを利用したい。
このようにベンチマークテストの結果通り、FireCuda 530Rはゲーミング用途やクリエイター向けのM.2 SSDだ。シーケンシャルアクセスではPCI Express 4.0 x4の帯域をしっかりと使っている印象で、ランダム4.0(Q1T1)も速い。発熱量もPCI Express 4.0 x4のハイエンドモデルなりと言えるだろう。PCI Express 5.0 x4対応のウルトラハイエンドモデルよりは扱いやすい。
価格は2TBモデルが4万1000円〜3万3000円前後、1TBモデルは2万5000円〜1万8000円前後と初値価格だが、じきにこなれてくるはずだ。容量1〜2TBモデルはシステム用として、大容量の4TBモデルはシステム&データ共用やデータ用ドライブとして適しているだろう。
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