HDMI ForumとHDMI Licensing Administrator(HDMI LA)は1月6日(米国太平洋時間)、新しい映像伝送規格「HDMI 2.2」の仕様を公開した。本規格に対応する機器やケーブルは「HDMI 2.x」のライセンスの範囲内で開発/生産可能で、実際に対応する機器やケーブルは2025年から順次発売される見込みだ。
HDMI 2.2は、2017年に公開された「HDMI 2.1」以来となるHDMI規格のメジャーバージョンアップだ。映像/音声を含むデータの転送レートは最大96GbpsとHDMI 2.1の2倍に引き上げられている。これにより、「4K(3840×2160ピクセル)/480Hz」という超高リフレッシュレート、あるいは「16K(1万5360×8640ピクセル)」という超高解像度での映像伝送に対応した。XR(AR/VR/MR)や大規模デジタルサイネージ、医療用画像処理装置などで利用する際のパフォーマンス向上も期待できるという。
データ伝送プロトコルは、新開発の「FRL(Fixed Rart Link)」を採用しており、映像と音声の同期を改善する「LIP(Latency Indication Protocol)」も用意している。LIPは、サウンドバーやAVアンプなどを経由して映像を伝送する「マルチホップ構成」において特に効果が大きいという。
HDMI 2.2は最大データ伝送量が大きくなっている。そのため、同規格をフルに活用するには「Ultra 96認証」を取得したHDMIケーブルが必要となる。
HDMI LAによると、HDMI 2.2対応機器をUltra96 HDMIケーブルで接続した場合、4K/240Hzの映像を”無圧縮”で、4K/480Hzや8K(7680×4320ピクセル)/240Hzの映像をDSC(映像ストリーミング圧縮)で伝送可能だという。
HDMI 2.2規格における解像度/リフレッシュレートと彩度のマトリックス表。ある程度まではHDMI 2.1b向けの「Ultra High Speed HDMIケーブル」でもサポート可能だが、8K/240Hz以上だとUltra96 HDMIケーブルでないと対応できないとされている(クリックで拡大)
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