筆者は仕事に活用できるガジェット、そして何より電子ペーパーデバイスが大好きです。しかし、電子ペーパーは液晶や有機ELといったディスプレイを搭載した製品に比べると、多くの点で劣ります。
例えば、画面の応答性は低く、発色も劣ります。そもそも大半の電子ペーパーはカラー表示ではありません。このあたりは技術的な特性なので、ようするに用途に合わせて使い分け、つまり“一芸に秀でる”デバイスであることに価値があるのです。
今回は、電子ペーパーを活用した“AIスマートノート”をうたう「iFLYTEK AINOTE Air 2」という製品を試用する機会を得ました。日頃から数多くのガジェットに触れる私ですが、実はAINOTE Air2のような”AIを売り"にした製品は初めて使います。そうした状況もあり、楽しんでいろいろと触ってみました。
実際に使ってみたところ、なかなか素晴らしい割り切りをしている製品だと感じました。AI特化というよりは、今使える技術を組み合わせながら、紙のノートにデジタルを融合させて利便性を高めています。このコンセプトにハマる方には、間違いなくオススメできます。
電子ペーパーのタブレットに、ペン入力や音声認識、文字起こしといった機能を搭載しています。さらにChatGPTとのシームレスな連動機能が大きな特徴で、ペン書きメモ、会議の議事録作成、ToDoの管理など、ビジネスシーンで求められるノートの用途に対応できるものです。
画面サイズは8.2型(1920×1440ピクセル)、本体サイズは約136(横)×193(縦)mmと、ほぼ「iPad mini」と同じです。重さは約230g、厚みは約5mmと、軽量かつ薄型で、持ち運びが苦にならず、まさにノートのように使えます。
カメラも搭載しています。本体の形を工夫することで、出っ張りの影響を最小限に抑える工夫がなされています。カメラが出っ張っていると、本体がガタガタしてペン入力がしづらくなってしまうことも考えられるため、重要なポイントです。
本体に装着できる専用カバーも用意されています。カバーの質感も高く、高級な手帳を手にしているような感覚があります。
この専用カバー、装着方法がユニークです。よくあるマグネットで接着するタイプではなく、本体に引っ掛けて装着します。最初は装着方法に悩みましたが、力技で引っ掛けるだけでした。カチッとハマりますので、外れるようなことはないと思います。
ペンはマグネットで本体に装着できます。さらに専用カバーにはペンホルダーが付属しています。これにより、カバンの中でペンが外れるといったことが回避できるため、よく考えられた工夫だと感じました。
ペンは充電不要なタイプです。私は電源管理が手間なので、充電不要な方がありがたいですね。
電源ボタンに内蔵された指紋認証センサーも搭載しており、ビジネスシーンで使う機密性の高いファイルの取り扱いにも配慮されています。
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