「ASUS Zenbook SORA」が日本にフォーカスした理由 薄くて軽くて長時間駆動に現役大学生も夢中(2/3 ページ)

» 2025年02月05日 12時45分 公開
[笠原一輝ITmedia]

なぜ日本だけ「Zenbook SORA」という名称なのか?

 続けて登壇したASUS JAPANの熊谷歩美氏(システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 プロダクトマーケティングマネージャー)は、Zenbook SORAのネーミングの由来や製品の詳細を説明した。

熊谷さん ASUS JAPANの熊谷歩美氏(システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 プロダクトマーケティングマネージャー)

 冒頭で触れた通り、Zenbook SORAは1月のCES 2025で発表された「Zenbook A14」の日本向けモデルとなる。日本だけ別名称で販売されるのは珍しい。この点はチャン氏が説明した通りで、本製品が日本市場のニーズを最優先課題として設計されたという背景があるがゆえに、日本だけは特別なネーミングとしたのだという。

 なぜ「SORA(ソラ)」なのかという点について、熊谷氏は「SORAという名称にはさまざまな“空”があるという意味を込めている。お客さまそれぞれの空というイメージを投影していただけるとうれしい」と理由を説明した。

グローバルモデル 日本国外では「ASUS Zenbook A14」として発売される本製品だが……
日本モデル 日本では「ASUS Zenbook SORA」という独自の製品名を採用する

 熊谷氏はZenbook SORAの特徴を説明し、「約899gとCopilot+ PCとしては超軽量の製品となる」と強調する。ただし、Zenbook SORAには2つのバッテリー容量のモデルが用意されており、約899gになるのは定格バッテリー容量が48Whの下位モデル(UX3407QAシリーズ)で、バッテリー駆動時間は最長約24時間となる。大容量バッテリー(定格70Wh)を備える上位モデル(UX3407RAシリーズ)は重量は約980gとなり、バッテリー駆動時間は最長約29時間となる(いずれもバッテリー駆動時間は公称値)。

超軽量Copilot+ PC 超軽量Copilot+ PCとして訴求する
899g 48Whバッテリーモデル(X3407QAシリーズ)は重量が約899gとなる

ボディーカラーやスペックも日本市場に合わせて設定

 ボディーカラーに関しても、日本での市場調査に基づいて「サブリスキーベージュ」「アイスランドグレー」の2色を採用した。ボディー素材は、ASUSが「セラルミナム(Ceraluminum)」と呼ぶセラミックとアルミニウムを融合した独自開発素材だ。

 このセラルミナムは、陶器のような手触りを実現しながらアルミニウムのような強度を実現していることが特徴で、実際に触ってみるとしっとりとした質感で気持ちがいい。また「指紋がつきにくい」(熊谷氏)のも強みで、高いレベルでの丈夫さと高級感を両立している。

 なお、今回の製品ではセラルミナムをA面(天板)に加えてD面(底面)とC面(キーボード面)にも採用しており、従来モデルよりも30%の軽量化を実現しているという。

カラー 2種類のボディーカラーも日本における市場調査を踏まえて設定されたという
セラルミナム 最近のZenbookシリーズではおなじみの独自素材「セラルミナム」を採用する
適用範囲を拡大 Zenbook SORAでは、従来のA面だけでなくC面/D面でもセラルミナムを採用した。これにより、先代モデルと比べて30%の軽量化を実現している

 熊谷氏は本製品のスペックも説明した。SoCは上位モデルが「Snapdragon X Elite(X1E-78-100)」、下位モデルが「Snapdragon X(X1-26-100)」を備える。メモリは上位モデルが32GB、下位モデルが16GBだ。SSDの容量は上位モデルが512GBまたは1TB、下位モデルが512GBのみとなる。

 ディスプレイは1920×1200ピクセルの14型有機ELで、上位モデルはグレア加工の「ASUS Lumina OLED」で、下位モデルがアンチグレア加工となる。無線LANは上位モデルはWi-Fi 7(IEEE 802.11be)、下位モデルはWi-Fi 6E(6GHz対応のIEEE 802.11ax)に対応している。

 これらのスペックも、日本市場に合わせて設定されたという。

スペック Zenbook SORAのスペックは日本市場に合わせて設定されたという
Wi-Fi 7 上位モデルはWi-Fi 7での通信に対応する
大容量バッテリー 上位モデルには大容量バッテリーを搭載し、最長で約29時間の駆動を実現している
Copilot+ PC Copilot+ PCに準拠しているので、Windows 11では追加/強化されたAI機能も利用可能だ
45TOPS 上位モデルはもちろん下位モデルも、NPUのピーク性能は45TOPS(毎秒45兆回の命令処理)に対応している
OLEDの仕様 上位/下位モデルのどちらも1920×1200ピクセルの有機ELディスプレイを搭載しているが、上位モデルと下位モデルで加工が異なる
ポート類 インタフェース(ポート)類も充実している
機構の工夫 機構面での工夫も凝らしている

 熊谷氏の説明後、チュー氏がステージに戻ってきて価格が発表された。一番手頃な下位モデルのMicrosoft Officeなし構成は直販価格が17万9800円だという。日本向けのモデル/構成の直販価格は以下の通りだ(Microsoft Officeありのモデルは「Microsoft 365 Basic」の1年間利用権と「Microsoft Office Home & Business 2024」が付帯する)。

  • 下位モデル(Officeなし):17万9800円
  • 下位モデル(Officeあり):20万9800円
  • 上位モデル(512GB SSD/Officeなし):21万4800円
  • 上位モデル(512GB SSD/Officeあり):26万9800円
  • 上位モデル(1TB SSD/Officeなし):22万4800円
価格 Zenbook SORAは17万9800円から
販路 本製品は直販サイトの他、主要なECサイトや家電量販店で販売される
キャンペーン 購入者を対象に1万円分(学生は2万円分)のデジタルギフトを贈呈するキャンペーンを実施する
Zenbook SORAのまとめ Zenbook SORAのまとめ

他にもZenbookの新モデルが登場

 なお、今回は同じくCES 2025で発表された、Core Ultra 200Vプロセッサを搭載の「ASUS Zenbook DUO UX8406CA」「ASUS Zenbook 14 UX3405CA」と、Ryzen AI 300シリーズ搭載の「ASUS Zenbook 14 UM3406KA」も合わせて発表された。発表会では、これら3つの新モデルも展示されていた。

ASUS Zenbook DUO UX8406CA ASUS Zenbook DUO UX8406CA
ASUS Zenbook 14 UX3405CA ASUS Zenbook 14 UX3405CA
ASUS Zenbook 14 UM3406KA ASUS Zenbook 14 UM3406KA

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