続けて登壇したASUS JAPANの熊谷歩美氏(システムビジネスグループ コンシューマービジネス事業部 プロダクトマーケティングマネージャー)は、Zenbook SORAのネーミングの由来や製品の詳細を説明した。
冒頭で触れた通り、Zenbook SORAは1月のCES 2025で発表された「Zenbook A14」の日本向けモデルとなる。日本だけ別名称で販売されるのは珍しい。この点はチャン氏が説明した通りで、本製品が日本市場のニーズを最優先課題として設計されたという背景があるがゆえに、日本だけは特別なネーミングとしたのだという。
なぜ「SORA(ソラ)」なのかという点について、熊谷氏は「SORAという名称にはさまざまな“空”があるという意味を込めている。お客さまそれぞれの空というイメージを投影していただけるとうれしい」と理由を説明した。
熊谷氏はZenbook SORAの特徴を説明し、「約899gとCopilot+ PCとしては超軽量の製品となる」と強調する。ただし、Zenbook SORAには2つのバッテリー容量のモデルが用意されており、約899gになるのは定格バッテリー容量が48Whの下位モデル(UX3407QAシリーズ)で、バッテリー駆動時間は最長約24時間となる。大容量バッテリー(定格70Wh)を備える上位モデル(UX3407RAシリーズ)は重量は約980gとなり、バッテリー駆動時間は最長約29時間となる(いずれもバッテリー駆動時間は公称値)。
ボディーカラーに関しても、日本での市場調査に基づいて「サブリスキーベージュ」「アイスランドグレー」の2色を採用した。ボディー素材は、ASUSが「セラルミナム(Ceraluminum)」と呼ぶセラミックとアルミニウムを融合した独自開発素材だ。
このセラルミナムは、陶器のような手触りを実現しながらアルミニウムのような強度を実現していることが特徴で、実際に触ってみるとしっとりとした質感で気持ちがいい。また「指紋がつきにくい」(熊谷氏)のも強みで、高いレベルでの丈夫さと高級感を両立している。
なお、今回の製品ではセラルミナムをA面(天板)に加えてD面(底面)とC面(キーボード面)にも採用しており、従来モデルよりも30%の軽量化を実現しているという。
熊谷氏は本製品のスペックも説明した。SoCは上位モデルが「Snapdragon X Elite(X1E-78-100)」、下位モデルが「Snapdragon X(X1-26-100)」を備える。メモリは上位モデルが32GB、下位モデルが16GBだ。SSDの容量は上位モデルが512GBまたは1TB、下位モデルが512GBのみとなる。
ディスプレイは1920×1200ピクセルの14型有機ELで、上位モデルはグレア加工の「ASUS Lumina OLED」で、下位モデルがアンチグレア加工となる。無線LANは上位モデルはWi-Fi 7(IEEE 802.11be)、下位モデルはWi-Fi 6E(6GHz対応のIEEE 802.11ax)に対応している。
これらのスペックも、日本市場に合わせて設定されたという。
熊谷氏の説明後、チュー氏がステージに戻ってきて価格が発表された。一番手頃な下位モデルのMicrosoft Officeなし構成は直販価格が17万9800円だという。日本向けのモデル/構成の直販価格は以下の通りだ(Microsoft Officeありのモデルは「Microsoft 365 Basic」の1年間利用権と「Microsoft Office Home & Business 2024」が付帯する)。
なお、今回は同じくCES 2025で発表された、Core Ultra 200Vプロセッサを搭載の「ASUS Zenbook DUO UX8406CA」「ASUS Zenbook 14 UX3405CA」と、Ryzen AI 300シリーズ搭載の「ASUS Zenbook 14 UM3406KA」も合わせて発表された。発表会では、これら3つの新モデルも展示されていた。
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