キャットタワー付き空気清浄機「LG PuriCare AeroCatTower」が登場 日本先行販売の理由は?(3/3 ページ)

» 2025年03月27日 15時30分 公開
[渡辺まりかITmedia]
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日本先行販売の理由は?

 LGエレクトロニクス・ジャパンの安藤康夫氏(マーケティングチーム)は、LG Electronicsのグローバル全体で、衣類ケア家電や空気清浄機など「Home Appliance & Air Solution」分野の製品が売り上げをリードしてきたと話す。

LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティングチーム 安藤康夫氏 LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティングチーム 安藤康夫氏
空気清浄機などが売上をリード 空気清浄機など家電製品が売上をリードしてきた
「Eco Solution」 エアロキャットタワーは「Eco Solution」カンパニーからの製品

 エアロキャットタワー以外にも、2022年発売の「LG PuriCare Pet」や、2025年3月発売の「LG PuriCare AeroBooster」など、ペットオーナー向け空気清浄機を販売してきたが、なぜここで猫に特化した製品をリリースしたのか。

 同社の成田佳蘭氏(マーケティングチーム)は、「日本のペット飼育状況にある」と説明する。

LGエレクトロニクス・ジャパン マーケティングチーム 成田佳蘭氏 LGエレクトロニクス・ジャパンの成田佳蘭氏(マーケティングチーム)

 「(日本では)1020万世帯がペットを飼っており、2人以上の世帯では犬が401万世帯、猫が366万世帯であるのに対し、単身世帯では犬が113万世帯、猫が140万世帯と多い。東アジアで見ると、猫の飼育数は日本が他国より2倍以上多く、猫関連の市場が成熟している。十分なポテンシャルがある。そこで、猫向けマルチ機能空気清浄機を開発し、日本でいち早く販売することになった」(成田氏)

アンベール エアロキャットタワーをアンベールする成田氏
日本のペット市場 日本では猫オーナーが他国に比べ多い

 「LG Electronicsのミッションは、Innovation for a better lifeであり、ものづくりのフィロソフィーはFirst、Unique、Newの頭文字を取った“FUN”がある。LG製品の楽しさを感じつつ、身近な製品だと思っていただければ幸いだ」(安藤氏)

FUN LG Electronicsのミッションや製品開発のフィロソフィー

キャットタワーほどのフットスペースで邪魔にならない

 発表会場とは別の展示会場には、エアロキャットタワーがリビングを模した展示スペースに1台、また写真撮影や製品説明用に2台、内部構造の分かるものを1台用意していた。

リビングを模した展示スペース。室内でのサイズ感を把握しやすい。猫オーナーが邪魔だと感じないサイズだろう(写真提供:LGエレクトロニクス・ジャパン)

 サイズは単体のキャットタワーまたは猫用ハンモック程度の大きさで、猫オーナーであれば、「邪魔だ」と感じるものではないだろう。

 ドームは前方が大きくえぐれており、後方はしっかり猫を支えるよう縁が高くなっている。慌てて飛び乗った猫が、向こう側に落ちる危険はなさそうだ。

ドーム近影 ドームの形状。前方と後方で高さが異なる
温熱シートとカバー 温熱シートとカバー。下の樹脂製のものが温熱シートでじんわりと猫をあたためる。カバーはこのように取り外して選択できるので、清潔さを保てる

 操作ボタンはドームの下についており、左から電源、風量、温熱シートの操作用となっている。ここにあれば、確かに猫が誤って操作することはないだろう。また、猫がドームに乗っていても人間が操作しやすい位置にあると感じた。

操作ボタン 操作ボタン詳細

 運転状況は、操作ボタン上方のドームの縁近くにあるLEDで確認できる。極小LEDなので、猫にとってまぶしく感じるということはなさそうだ。

LED 運転モードを知らせるLEDも猫に配慮していると感じた

 LG ThinQアプリではドームに乗った猫の体重が確認できるので、その体重で猫を登録する。

 一度登録すれば、それ以降の体重の変化をグラフで確認したり、どれほどの時間をドーム内で過ごしたりしたかを見たりできる。急激な体重の増減に対処できるように通知機能も用意されている。

LG ThinQアプリ LG製品共通のLG ThinQアプリには、猫モードが搭載された
猫の健康管理 最大4匹の猫の健康を管理できる

 LG ThinQアプリでは、外出先からでも室内の空気質レベルのチェック、温熱シートの温度切り替え、タイマー設定、ドーム内に猫がいるかどうかの確認も可能な上に、LG ThinQアプリとLG製品は“多対多”なので、エアロキャットタワー1台に対し、家族全員のスマホから見守れる。目の行き届いた管理ができそうだ。

 フィルターは簡単に交換できるようになっている。前面カバーを外して、円筒状のフィルターの穴の部分に指を入れて引き出すだけだ。

手前に引くだけ カバーを外して手軽にフィルターの手入れを行える

 猫の被毛など大きめのホコリをキャッチするプレフィルターは、取り外して水洗いすれば比較的長く使えるだろう。内側の光触媒(脱臭)フィルターは、時折天日干しすることで、性能が回復するという。プレフィルター、HEPAフィルター、光触媒(脱臭)フィルターの交換用(型番:PFSCQC01)はセット販売となっており、「PuriCare AeroTower」や「PuriCare AeroBooster」用と共通だ。

プレフィルター プレフィルターは簡単に取り外せるので洗いやすい。なお、その内側にある一体型フィルターは水で濡らさないように注意したい
内側が光触媒 内側が光触媒なので、時々天日干しすると良い

 これまで猫の抜け毛や、帰宅時に感じる(しかし、時間とともに慣れて感じなくなる)猫の排せつ物の放つ強烈なニオイに悩まされてきた猫オーナー、また猫を飼いたくても猫アレルギーのためためらっていたという人も、試したくなるのではないだろうか。何より、人間の座っている目線で、猫がくつろいでいるのを見られると想像しただけでも「買いだな」と感じる製品であった。

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