さて、機能面について見ていこう。まず何といっても一目瞭然なのが視野角の広さだ。従来は水平110度/垂直57度だったのが、本製品は水平140度/垂直80度へとより広い範囲が映るよう改善されている。標準モデルのStick Up Camは上位モデルのSpotlight Cam Plusより視野角が狭いモデルという位置付けだったが、本製品で追いついた格好だ。
同じ場所に設置して撮影すると、その違いは明らか。自宅周囲を監視するのに、これまでは2台を使わなければカバーできなかった範囲が、本製品であれば1台だけでカバーできるケースもあるだろう。敷地が狭く、足元まで捉えたい場合にも有効だ。
本製品はローライトサイト機能という、街灯程度の明るさでもカラーで撮影可能な機能を新たに搭載している。確かに、薄暗い環境では従来モデルがカラーナイトビジョンをオンにしていてもほぼモノクロなのに対して、本製品はしっかりとカラーで描写される場合がある。ただし画質はややザラつくので、好き嫌いはあるかもしれない。
一方で2K対応や、HDRへの対応も追加されているが、筆者環境では帯域の関係もあってか、従来のStick Up Camと比べて極端な違いは見受けられなかった。どちらかというと、細かいパターンがベタ塗りになってしまうなど、ディティールが省略される様子が見られるのが気になった。
いずれにしても感じるのは、同じメーカーのカメラとは思えないほど、画作りの方向性が変わっているということだ。全体としては間違いなく進化しているのだが、既存モデルを使い込んでいたユーザーからすると、戸惑いがあるかもしれない。
他にも、双方向の音声でのやり取り、サイレン機能はもちろん、Echoデバイスからの映像視聴といった機能は、従来のStick Up Cam Batteryと変わらない。ざっと確認した限りでは、Stick Up Cam Batteryにあって、本製品で省かれた機能はないようだ。
その他の変更点としては、従来は非対応だった5GHz帯のWi-Fiに対応したことが挙げられる。日本では電波法の関係で屋外では利用できないが(5GHz帯の中でもどの帯域なのかは記載がなく不明)、屋内利用時は恩恵を受けられるだろう。同じ場所に設置した従来モデルと比較すると、Wi-FiのRSSI値もいくらか高く出るようだ。
この他、防水防じんはIP55から上位モデルのSpotlight Cam Plusと同じIP65へと強化され、より過酷な環境で使えるようになっている。
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